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    • 2014.11.05 Wednesday
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    【未完成】

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      前野智昭×遊佐浩二


      【Wonderful days?】の前野さんは個人的に微妙だったんですが
      この作品の前野さんはすごく良かったです
      【テレビくんの気持ち】【イロメ】などは良かったから
      やっぱり前野さんはこういう真面目年下くんのが合うかも
      何だろう【Punch↑】の浩太の初めての男でチンピラヒモ男も
      演技は良かったけどやっぱりイメージじゃなかったもんな〜
      フェロモンが声に出て色っぽいタイプとかは、ちょっと違うのかも
      前野さん自身がトーク聞いてもいい人そうで
      そのいい人オーラーが滲み出ちゃってる気がするんですよね〜
      羽多野さんもいい人そうなんですが
      ちょっとダメ・ヘタレなのに、絡みでは余裕のない男ぽさが対比になってる
      前野さんの声質&演技は私は結構好みなので
      もう少し色気&フェロモンみたいのが付いたらすごくイイと思うし
      そしたら受けで聞いてみたいなぁ


      で、今回はすごく良かったです!
      声も演技も原作のイメージ通りでしたし
      遊佐さんとの掛け合いや声の相性も良かったです
      遊佐さんは最初から遊佐さんの声で原作を読んでいたのですが
      (CD化されているのは知っていたので)
      予想以上に演技が良かったです


      この話は結構プレーンな生徒×先生もの
      年上でゲイで学校では性癖を隠してる大人な先生と
      家庭がガタガタしてイライラしている
      女にはモテるけど希望や未来がない高校生
      その高校生が先生を好きになって、初めての恋に振り回される
      そういうのを比較的シリアスよりに描いています


      原作の感想でも書きましたが・・・・
      攻めが若さ特有の青さと家庭環境の落ち着きなさや
      自分の至らなさ恋愛のままならなさにイライラしています
      そのために前野さんの演技もイライラ系が多いいです
      BLの攻め様は自分勝手であっても受けちゃんを愛してるものですが
      この攻めちゃんが一番に考えているのは自分です
      自分が好きだから先生に愛を押し付けるしワガママもいいます
      そういうのを許せないと口調やら態度に聞いていてイライラするかも
      私は本来そういう攻めは好きではないですが嫌いでもなく
      ただ今回の前野さんは若さ故の暴走が可愛らしく感じましたね
      「好き」なだけなんですよ
      「先生は大人だから俺なんか好きになってくれない」と思ってるんですが
      遊佐さんが色っぽく大人で怖く優しくって魅力的なために
      聞いてるほうも「これは一生懸命にならざるえないよね」となりました
      年下攻めだけど一般的なワンコ攻めヘタレ攻めの可愛さじゃなくって
      グルグルしていっぱいいっぱいでそれがただ一人に向いてる
      一途な可愛さなので、好き嫌いが別れそうです


      遊佐さんの先生っぷりがともかく素敵でした〜
      バーでの色っぽい流し目をするところの
       「フンて鼻で笑う所もカッコよいんですが
      「いい子だから、これ以上大人の楽しみをじゃますんじゃね〜よ」
      「いい子」呼ばわりがすご〜くイイんですよ
      ちょっと馬鹿にして子供扱いした「僕ちゃん」「お嬢ちゃん」扱いなの
      大人〜な感じがするんです
      それが色っぽくも憎たらしくて、でも絶対敵わない感じがする
      【耳をすませばかすかな海】の神谷さんの「ぼく」も良かったけど
      ちょっとS・女王様?ぽい余裕ある年上受けっていいな〜っと


      あと、カッコいい可愛いのとは違うんだけど
      「仕方ないな〜」て苦笑いしながらの余裕がこもってます
      前野さんの「ガキ扱いするなのな!」に対する
      「はいはい」
      いじけた前野さんに対してご機嫌取りながらの
      「い〜いよ」
      初ご奉仕で感動した前野さんがもらした後の
      「死んでもいいかも・・・」
      ばぁか」
      (ツンデレ受けの『ばか』っていいものですが
       遊佐さんの『ばか』は格別にいいですぅぅ
      すごく年上っぽくて好きです
      そして、多分この時に
      「しょうがないなぁ、でもこういうところが可愛いんだよな」て
      年下くんの可愛さにほだされてるところだと思う
      そういう微妙な心情も声に現れているのがいいです
      大人の余裕と可愛さと感じます


      あと、遊佐さんって受けのくせに怒るところが本気で怖い
      何だろうな・・・殴られそうな怖さというよりも
      「本気で軽蔑まじりに怒られてる」感じがするんですよねぇ
      安元さんや三宅さんみたいなドス声で怖いのとはまた違うんだけど
      毎回「迫力あるな〜」とブルブルしてます


      そのくせ、色っぽいところは低音のまましっかり色っぽいんですよ
      ギャップに弱い私はこの切り替えがすごく好きだったりします


      後半の泣きながら自分の気持ちをいう所も迫力がありました
      今まで年上でクールにあしらっていたのに
      本当はこんなにも彼を大事に思っていたんだな〜というのが
      すごく伝わってきました
      前野さんの「俺はこんなにも先生に愛されていたんだ」というモノローグが
      不思議とここは原作以上にグッと来て
      思わず涙が滲んでしまいました
      原作を読んでいるので、この後の展開を知っているのに
      本当に切なくってしまう熱演でした
      「遊佐さんなら上手い事演じるんだろうなぁ」思ったけど
      ここのシーンは予想以上にすごく良かった


      前野さんも今回ところどころ可愛かった
      先生の前で母親と父親の喧嘩を見て頭に血が上って
      キレそうになり、それをとっさに遊佐さんが腕を強く掴むことで
      ハッ!と我に返るところのイライラしたモノローグからの
      「あ・・・先生」の無防備な声
      本当に「アレ?オレどうしたんだろう?」て感じがするんですよ
      それと、家にいったのに構ってくれなくて布団にもぐって拗ねるところの
      イジイジしてる様子もムカ付くけど可愛いの!!
      遊佐さんの「仕方ないな〜」声とのやりとりがますます年下可愛い


      他に個人的に好きなところは
      お口ご奉仕をおねだりするところです!!
      一時男は80%以上そういうことを考えていて
      残りの20%で別のことを考えている・・・と
      実際男性から聞いたことがあります
      (ま、極論ですがそう言われるほどの時期があるということと
       そういう方も中に入るってことで)
      何か好きな人が願いをかなえてくれる!て時に出るのがコレですよ
      そして、ここで遊佐さんのご奉仕
      すごく生生してく良い〜!!
      でもね・・・でもね・・・・ものすご〜く短いの
      超フェードアウトなの


      原作も声優さんも演技も良いんですが
      このCDのイマイチなところは
      絡みがことごとくフェードアウト
      エロエロにしろ!とかじゃないんだけど・・・
      この原作は絡みごとに二人の気持ちが変わっていくのもあるから
      初めてのエッチ・お別れのエッチは入れて欲しかったな
      せめて、遊佐さんのご奉仕シーンはガッツリ入れても良かったんじゃないの?と
      そこにいくまでの二人のやり取りが良かったので
      いきなりガッツリぶっつり切られて残念です


      良かったところは最近のCDの割にちゃんとした当て馬だった
      (何となく昔のBLCDのが脇まで豪華な印象があります)
      遊佐さんの友人役の楠さんがイイ声だったの
      いつも脇に来ると「イイ声だぁ」てなってみると楠さんだったりします
      粗野でおおざっぱな性格だけど優しい・・・みたいな
      年上攻めでメインガッツリ出てくれればいいのに〜
      演技もお上手です
      あと、フリートークにいるといつも面白い


      お話自体、本来は二枚組向けの内容だと思う
      親に不満を持ち、友達や恋人に物足りなさを感じて
      少しずつ先生に心をよせていく様子が大事なのに
      そのエピソードがかいつまんでしかないから
      前野さんが何でイライラしているのか伝わらずに怒りっぽく感じられる
      上手いこと繋いで入るけど、ややブツ切り感が残念です
      凪良さんの原作は【全ての恋は病から】も二枚組にして欲しかったんだよねぇ
      好き原作&良キャストなだけに残念です
      他の凪良作品がCD化するなら今度は二枚組で聞きた〜い
      で、できればAtis製作で聞きたい・・・



      遊佐さんの先生っぷりが良かったので
      【レオパード白書】の二重人格先生が楽しみです
      何となく最初平川さんイメージで読んでいたのでどうなるんだろう〜





      【嘘と誤解は恋のせい】【ラヴァーズ・ブートキャンプ】

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         三浦祥洋×近藤隆


        発売当時興味なかったCDなんですが
        発売元がなくなりまして
        「今買わないと手に入らなくなるかも!?」と思い
        BLで珍しい三浦さん攻め&好きな近藤さん受けだったので購入


        色んなレビューなどで書かれていますが
        近藤さんの声が高くて可愛い系です
        「無理してる感じがする」
        「こういう近藤さんも可愛い」と感想はそれぞれですが
        私は・・・・やっぱり近藤さんは男前&ツン声のが好きだな〜
        でも、これは近藤さんの可愛い声が苦手とかじゃなくって
        もともと高音可愛い声が私は苦手なんですよ!!
        そして、このキャラも小さくて華奢で純情おっとり可愛い受けと
        本来なら私が避けて通る苦手キャラです
        一般的には「可愛い」んでしょうけど
        「そんなに小さくて可愛い子がイイなら女の子にも性格が良くって
         柔らかくっていい香りがする可愛い子がいるでしょうに・・・」てなる
        受けが男である必要性を感じないんですよね〜
        「小さくて可愛い」ところに惚れたなら、女の子のが小さくて可愛い
        優しくて性格が良い所に惚れたなら優しくて性格がいい女の子もいる
        それが「男性特有の優しさ」「男としての美しさ」に見せられたなら
        男でなければならないけど、何でわざわざ女の模倣のような子を
        女の位置につけなければならないのか??と
        「女の子様に可愛い男の子っていうのがいいんじゃない!!」という
        意見もあると思うんですが
        私の変な拘りから「男を選ぶなら女にはない男の部分に惚れてほしい」と
        女の代用みたいな受けちゃんは苦手なのです


        なので、今回は原作から私の好みじゃなかったのですよ
        それプラス、高音可愛い声が苦手なので
        がんばって近藤さんが可愛い声を出していても
        「地声のが素敵なのにな〜」と可愛いらしいければ可愛らしいほど思いました


        そして、普通に高音可愛い声が好きな方は
        純粋な高音男声が好きなのだから
        中音男性が頑張って出してる高音には手厳しいんじゃないかなぁ?と
        高音男声が好きな方を見ると
        「どれだけ声に透明感があるか」
        「無理なく高い声がでるか」
        「可愛らしさ(女ぽさ)があるか」
        などが大事のようじゃないですか・・・・
        私は近藤さんの少し鼻にかかった耳に痛くない声
        中〜低の男っぽいけど野太くない声が好きなんですよねぇ
        高音男声好きさんが求めるものと正反対のところが好きなんです
        だから、好きな方もいるかもしれませんが
        あまりこういう声は需要がないんじゃないかな〜と思ったり


        そんなワケで可愛いっちゃ可愛いけど
        可愛いが故に、私はいつもとの近藤さんの声が好きでした


        三浦さんは初聞きですがイイ声ですね〜
        メインCDがこれ以降出てないようですが
        モノローグもお上手で甘さも男前さもあるので
        これからも出ていただきたいほどです
        私の耳にはところどころ杉田さんぽさを感じました
        (そんなに杉田さんを聞いてないので確証はないんですが
         何故か聞いていてそう思いました)
        三浦さんの声はイイだけじゃなくて
        優しくて包容力も感じるので今回みたいな甘やかし攻めがあいそう


        お話は可愛い系です
        明るくポップなBLって感じだと思います
        基本的に受けが小さくて可愛い場合は好き声優さんじゃないと
        CDを購入しません・・・・
        原作が好きでも、どんなに良作でも買わないかな・・・・・
        なので、こういう普通に可愛い受けが出てくる話は新鮮でした
        片思いの三浦さんのところに
        大学のアンケートを取る名目を偽ってお近づきになる近藤さん
        男に何か興味ないはずだったのに
        可愛くて一生懸命でちょっとドジな近藤さんを
        三浦さんはだんだん惹かれていって〜
        みたいなお話も受け同様に可愛らしいです


        何度も言いますが可愛い受けが苦手なのと
        普段BL漫画でもBL小説でも手に取らないような可愛らしさで
        聞いていてムズムズしました
        色んな意味で可愛いんです・・・・
        可愛いが故に新鮮なんだけど違和感
        これで、この可愛らしい世界にハマれれば
        BLでの好みが広がって良かったんですが
        「嫌い!!二度と聞きたくない」とはならないけど
        「多分普通はここでキュンってくるんだよね??」てな風に
        攻めの三浦さんもイイ声で演技もいい
        近藤さんも好みじゃないけど結構可愛らしい&演技は安定
        なのに、萌えどころを感じられませんでした・・・・
        キュンってなるはずのシーンで何も感じないんですよぉ


        唯一、近藤さんが酔っぱらって呂律があやしくなって
        フニャンフニャンでエロ可愛くなっちゃうところは良かった
        酔っ払い演技が私は好きなんですが
        【花嫁はいじっぱり】特典CDの緑川さん
        【郵便屋さん2】の神谷さん
        この2人に次ぐエロ可愛い酔っ払い演技でした
        酔っ払いってBL的には可愛くなっちゃうもんなんですが
        CDで聞くと何故かおっさんor面白くなる傾向があるので
        可愛い酔っ払いっぷりは貴重なんですよねぇ
        この酔っ払い聞けただけで買ってよかったかな〜



        【ブートキャンプ】編
        本編発売後に急きょ発売された
        時間的にも値段的にも中途半端なCD
        「これなら二枚組にすればよかったのに」と言われてますが
        本当にそうだな〜と思いました
        お話自体もがモロ本編の蛇足的な部分でして
        本編の流れで聞いた方が楽しいし
        これ一枚ではあまり内容がないような気がします


        ラブラブキャンプとハプニングとエロです
        普通にカッコイイ三浦さんと可愛い近藤さんがいます
        特に酔っ払いとかがなかったので
        近藤さんが可愛いだけで、私はあんまり・・・・・



        お話自体や作りも悪くないとは思います
        珍しい三浦さん攻め&可愛い近藤さんが聞きたければ
        手に入れて聞いてみるのもいいかもしれません
        ただ、純粋に可愛い高音受けが好きな方は好みじゃないと思うし
        近藤さんのツン・美人・男前・カッコイイ声が好きな方はイマイチかも



        【あなたと恋におちたい】

        0
           三木眞一郎×千葉進歩


          原作が山田ユギさんだと勘違いして購入
          三木さんも千葉進さんもプレーンなトーンで聞きやすいです


          医者の三木さんに片思いする
          製薬販売者?の千葉進さんが出だしからスゴイ可愛い
          恋する男をコミカルに演じてるんですが面白可愛いのです
          ハイテンションで乙女妄想をダダ漏れが特に好きでした
          「俺が奥さんだったら何でもするのに〜
           裸エプロンで三つ指ついてもいい!!」
          「ご飯にする?お風呂がイイ?それとも・・・
           お・れ・に・す・る・?
           なぁ〜んて」
          個人的にこの出だしがスゴク好きです
          千葉進さんのコミカルな演技って吹っ切れていて好きです〜
          鳥海さんと高橋さんのコミカルな演技も上手いなぁって思いますが
          コミカル演技って結構難しいと思うんですよね
          間が悪かったりトーン次第で寒いことになるから
          一人でスベって聞こえたり、場面にそぐわなかったり
          可愛いや面白いより微妙な気持ちになるコミカルシーンもあるのですが
          千葉進さん・鳥海さん・高橋さんはそのアップダウンの付け方がお上手
          好みだと思うんですが、聞いてるこちらまで楽しくなります
          全体に千葉進さんのモノローグのテンションが面白くて


          お話は飽きないようにやり過ぎない色んな事が起きます
          三木医師の先生を目指す目的になった切ない過去
          友人の平川さんが千葉進さんに言い寄ってきたり
          千葉進さんに突っかかってくる星野さんによって
          契約している会社に変な噂を流されて悩む千葉進さん
          そこに三木さんとの恋愛も絡んできます


          個人的には・・・星野さんとの仕事場のイザコザがない方が好きかなぁ?
          基本的にお仕事BLがそんなに好きじゃないのもあるんですが
          思ったより三木さんの過去がシリアスだったので
          ゆっくりと三木さんを癒しながら心を通わせていく
          二人の恋愛の過程が聞きたかったりしました


          大好きな三木先生家でご飯をごちそうになり
          また夢見る乙女のように舞い上がりながら
          元気にご飯を頬張る千葉進さんが微笑ましかったです
          そのやりとりが可愛いからこそ、二人の恋愛部分がもっと聞きたかった〜


          優しい同僚の平川さんのも素敵でしたぁ
          三木さんも優しい先生っぷり


          あと、オカマバーのままの野太い声が良かった
          相変わらず千葉さんの酔っ払い演技は色気がなく
          面白い?ことになってます
          これはこれで可愛くて私は好きです
          「ママ、おかわりぃ」
          「ママ!!声が野太いよ〜!!」
          ここで笑いました


          一つ残念?なところは
          個人的に三木×千葉進の絡みは
          あんまり相性が良くないかな?と思いました
          何か声の相性はいいんだけど息はあってないというか
          う〜ん、すごく短いのですが
          反対に短くって良かったかもしれません・・・・


          全体的に作り自体は良い気がしました
          お話も私の好みでお仕事場面が多いい気がしましたが
          それが二人の仲を深めるきっかけになるので無理がありません
          (私はお仕事&お事件BLより恋愛メインが好きなので)
          大作ではないけど良作でした
          ともかく千葉進さんが可愛いので
          千葉進さん好きにはお薦めです


          あと、フリートークの千葉進さんが面白かったです
          三木さんがちょっと氷ついてました


          【未完成】

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            これ原作読んで、すぐCD買いました
            個人的にハマった内容だったんですよ
            私が年をとったから良い話だったのかもしれません
            攻めが青いんですよ
            色んなことが思い通りにならなくてイライラして
            家族のことも信じられない
            友人といると楽しいけど本当のことは言えない
            恋人は可愛いけど愛してるわけじゃなくって性欲優先
            大人になっても何かイイコトがあるとは思えない
            今が楽しければいいけど、何か虚しい
            そういう若さ独特のモヤモヤが良く出ていたと思いました
            ただ、それがあまりに自分本位の愛情で感情的なために
            攻め様独特の優しさ・包容力・精神的強さ・カッコよさがないの
            そこが「攻め様は受けちゃんを助けるモノ」という
            BL黄金王道からは外れちゃうんだよね〜
            「受先生が主人公のどこを好きになったのかわからない」てなりそう
            ですが!!
            ババァになった今ならわかるの〜!!
            この若さ特有の青臭さ 自分でも自分を制御できない情熱
            好きで好きで仕方ないだけそれだけの愛情
            その一本木がいいなぁ・・・と
            私は美容師をしていたんですが、そこで高校男子が結構来てまして
            この主人公のように家庭に色々あって悩んでる子
            思い通りにならなくてちょっと悪くなってる子
            女の子にモテてるけど持て余してる子
            そういう子達が相談してきたりするんですよねぇ
            わざと、仕事終わりぐらいの一人っきりになる時間にきたり
            (え〜、仕事だからあれだけど帰ろう!て時に来るとちょっと複雑ですが)
            ちょっとアドバイスするとそれもそのまんま行動していたり
            身に付けてるものを褒めるとしばらく毎回それを付けてきたり
            うざったいけど可愛く感じたりしたもんですよ
            私は年下男は苦手ですが、思い通りにならない自分を持てあます若さは
            「カッコいい男」にはなれないけど微笑ましい感じなんです

            で、この主人公はBLカッコ可愛い年下攻めじゃなくって
            本当にいるとかじゃないけど、微妙にやる行動とかはリアルな気がします
            だからこそ先生が「しょうがないなぁ」と色々許して
            家庭環境とかを心配していく内に
            その向う見ずな情熱にほだされていくのもわかるかも〜と
            大人で大人の付き合い方も知っていて
            今まで色んな恋愛も重ねてきて
            諦めたり受け入れたり苦しんだり許したり計算したり
            酸いも甘いも噛み分けたからこそ
            何も計算しないでぶつかってくる不器用でどうしようもない
            自分の未来や可能性さえも愛情の前に投げ出そうとする主人公を
            先生はほっとけなくて愛してしまったのかもな〜と

            これ、私が学生の時とかに読んでいたら
            相手の負担になるのに家族にも友人にも恋人に対しても自分勝手で
            その癖、自分は好きな人の愛情を強引に欲しがり押切り
            意味のわからない愛情だけをむやみやたらに押し付ける攻めに対して
            イライラして嫌いだったと思います
            ラストの先生の「お前が未来まで捨てそうで怖い」と思うところとか
            攻めちゃんが愛しいからこそ、攻めちゃんの愛が向う見ずだからこその
            心情でだな〜と思って切なくなりました

            サガン「ブラームスはお好き」と言う小説で
            若くて美しい青年が年をいった主人公に惚れこみ
            晴れて二人は恋人同士になり幸せなものの
            最終的に主人公はその美しい青年との恋愛を自ら終わらせます
            それでも彼女を愛し追いかけてくる青年に
            「おばあちゃんなのよ・・・私おばあちゃんなの・・・・」
            この一言に色んな意味が込められてますよね
            彼の未来を自分がダメにしてしまうような恐怖
            周りの目に自分と彼がどう見えるかの不安
            彼の愛情がいつかなくなって、その時今より年を取り何もかもなくした
            惨めな自分の姿
            その全てを受けれて愛情を信じられない自分の弱さ
            彼と自分は全てが違うという疎外感
            若さや美しさは失われてしまうものですが、だからこそ越えられないものがある
            それを持っているものは気づけない残酷さとだからこそ美しいのかもな〜と

            この話はラスト付近も好きです
            二人の中ばバレてどうのこうの〜という劇的な展開になるでなく
            主人公は自分のやっていたことが相手をどれだけ追いつめるか気づきます
            そして、愛しているからこそ先生のそばを離れようとする
            自分が愛情を傾けるほど先生が傷つくのを知るんですよね
            気づいたなら二人でどうにか愛を育めばいいとも思いますが
            主人公は「今の不安定な自分自身」が先生のそばにいることを良しとしなかったし
            また先生はそうやって自分自身で自分の至らなさに気づいた高校生を
            愛情だけで縛ることをしたくなかったのでしょう

            で、何年かたっての再会
            主人公がちゃんと成長していてカッコ可愛い年下攻めに
            ちゃ〜んとなっていましたねぇ
            そして、そんな大人になった攻めだからこそ
            先生が可愛くなってる〜!!
            デレてる〜!!
            二人のその後の遠距離恋愛の話も読みたくなります

            ちなみにCDは前野さん×遊佐さん
            声のイメージがピッタリでした
            残念なのは一枚に無理やり納めちゃったので
            話の進みが早い&絡みのカットが激しい
            CDのブックレットにその後の二人のショートストーリーがあります
            予想以上にその後の二人が可愛く満足でした


            【下がってお待ちください】

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               遊佐浩二×野島裕史


              野島裕さんのメイン初聞き作品です
              CD聞く前に原作も読んでおきましたが
              声優さんもCDの出来もイメージピッタリでした
              原作好きにもお薦めです


              野島裕さんは接触恐怖症ぎみのオドオド青年
              これがまたすごくハマってましたよ〜
              ちゃんと青年ぽいし真面目ぽさが出ていて
              可愛いらしいんです
              攻め様がキュンキュン来るのもわかります
              個人的な聞きどころですが
              酔っぱらって遊佐さんに路地裏に連れ込まれて
              ちょっと無理やりエロいことされた時の
              「らめぇ・・・・」
              原作でもそう言ってるんですが
              こんなにハッキリの「らめぇ」は【月下美人2】以来ですよ!!
              それも遊佐さん攻めだったな〜
              【花陰】特典CDでも大石さんが「らめぇ」てたかな?
              ともかく今回はここが一番の聞きどころかと・・・
              とっても可愛かったです
              基本ウジウジ受けは嫌いなんですが不思議と許せてしまいました
              ちょっと残念だったのはせっかく車掌さんなんだから
              野島裕さんの駅アナウンスをもっと入れても良かったのにな〜
              野島裕さんの清潔な声にお堅いアナウンスがハマっていたので


              遊佐さんは包容力のある優しい攻め様
              【SIMPREX】みたいな受けのトラウマとかも受け入れる寛容さと
              普通の男みたいなちょっと自分本位なところが相まった
              人間臭い魅力的な攻め様でした
              すごく素敵だったんですが・・・・
              私遊佐さんはS攻めが好きなの!!
              Sっ気たっぷりの意地悪なセリフの言ってる時がすご〜くカッコイイ
              そんなSな人がたまに優しい声をだすのがいいのです
              なので、常時優しい声の遊佐さんよりちょっと悪い役のが好きなのでした


              そんなワケなのですが
              仕事で疲れて帰宅して受けちゃんに
              「癒して、癒して〜」と甘える?遊佐さんの様子は
              何だかすごく和んで良かったです
              また野島裕さんがやんわりオドウジ癒し声なので
              そんな攻めの気持ちもわかるんだよな〜
              くっついてからもほんわりして好きな雰囲気でした


              最近はボ~と聞くCDが手元に増えてきてるので
              そんなに出番はなくなりなしたが、ボ~っと聞きに丁度いい話です
              特に大きな事件は起きず、絡みも激ししすぎず
              演出も悪くなく・メイン二人の声が中低音で聞きやすい

              夜光花さん

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                 私が作家買いしてる7人の中の一人です
                でも、正直言いまして・・・・
                BL萌え的には私と夜光さんは相性が良くないと言うか
                夜光さんが王道なんですけど、私の好みとは違うと言うか
                私は、男らしい・ツンケンした受けが好きなんです


                夜花さんの受けちゃんは大体が
                小さく華奢で可愛らししい
                大人しかったりイイ子だったり健気だったり一途だったり
                BL好きの心に響く王道受けちゃんです
                たま〜にツンツンしていたり、男前受けが来ると嬉しかったりします
                「オガクズで愛が満ちる」「跪いて永遠の愛を誓う」「銀月夜」「君を殺した夜」
                大人受けの作品は好きな受けちゃんだったりします


                そんな私好みの受ちゃんじゃないのに面白く読めてしまうのは
                BL以外の処が面白いんですよ〜
                物足りない所もありますが、BLでこれだけしっかりと練り込んである
                ミステリー?やトリック?系の作品って少ない
                大概がなんちゃってミステリー
                なんちゃって謎解きもの
                なんちゃって因縁・閉ざされた村・血のたたりもの
                夜光さんも完璧に出来上がってるわけじゃないんですが・・・
                BL以外のところが出来上がってる小説作品って
                本当に珍しいんですよ!!
                BLだとキャラが良かったりエロかったり恋愛面がしっかり描かれていれば
                ミステリーやお話の外骨はまあまあでも読めてしまう
                だって、何も読者はミステリーや謎解きを求めてBL読んでないですからね
                何といっても男同志のラブを求めているワケで
                それ以外のところはまあまあ目を瞑れてしまう
                そんな感じであまりBLにそういうものを求めていたわけじゃないんですが
                BL小説で「これだけ書けている」というのにビックリしました


                私はミステリーはそんなに読む方じゃないんです
                それでも人気の作品とかは手に取ります
                京極堂・アリス・高村・宮部・恩田・乙一とか人気作家から
                馳・花村・本田・津原・舞城・夢人・奥田・荻原とかの
                小説好きがお薦めする方々も
                何というかミステリーなら王道よりちょっと捻りのある方が好きです
                幻想的だったりラストがビックリだったり
                プロット以外のところに作家が妙な情熱を注いでいたり
                文体が独特だったり
                個性があるものが好きです
                なので、本来のミステリーや謎解きモノが好きな方からしたら
                夜花さんは物足りないところもあるかもしれませんが
                本格ミステリーが苦手で変わった謎ものが好きな私は
                夜花さんが描くちょっとドロっとした雰囲気や因縁が混じった話は
                好きだったり目新しかったりします


                BLらしくない確立した世界感
                謎を引っ張る演出・ありきたりじゃない効果
                BL以外のところで読ますのがお上手なので
                好みの受けじゃなくてもある種『小説』として楽しく読んでいます
                それでいて、夜花さんはBL自体が好きなのがあとがきからでもわかる
                「今回は○○関係をすごく楽しんで書きました」
                「絡みのシーンを書くのは楽しい」みたいなことが良くあります
                なので、BL以外の筋を絡めても作者自身がBLを念願においてるので
                すごくバランスがいい
                例えば崎谷はるひさん好きですが
                最近の作品はBL以外の話を進めようとする余りに
                何とも回りくどい・いらない説明的文が多すぎる気がします
                私は厚い本を読むのが好きなのと
                崎谷さんのくどい文も嫌いじゃないのですが
                そういうのを差し引いても・・・崎谷さんの作品自体はBLなんですよね
                BLとしてすごく面白いんだけど
                小説としてのテーマやお事件ものや謎やらトラウマ描写とかはお上手ではないと
                なのでBL話を中心に書いたほうが面白いのになぁっと思ってしまうのです
                夜光さんは小説としても面白くありながら
                話の筋を追うこと自体にはあまり固執していないように感じます
                だから「これは小説としてはありだけどBL的にはいらないな〜」と思う部分は
                意外とあっさりとしか書きません
                もしかしたらもっと表現したいのかもしれませんが
                読者がそこまでの「突きつめたテーマ性」をBLに求めてないのをわかってるのでしょう
                「お話として面白いな」という所で切り上げています
                例えば「凍る月」シリーズとかはもっとアクションをやりたかったようですが
                そこまでガッツリとしたアクションや血みどろや過激なシーンはありません
                また、もっと獣人と人間の確執を描いたならば
                「龍は眠る」「光の帝国」みたいな、人と違う能力を持った者の悲しみを
                ほりさげた感動長編にすることもできたと思います
                「ミステリー作家串田寥生の考察」「堕ちる花」は
                閉ざされた村・神事のドロドロ・古くからの言い伝え
                N木賞作家三浦しをんさん「白蛇島」より
                土俗テイストが上手く表現していると私は思いましたよ〜
                特に「ミステリー作家〜」の方は小説として掘り下げるなら
                主人公と先生のその後のラブよりも
                姉と妹の過去・心情・主人公との確執をじ〜っくり書ききった方が
                ドロドロが増して且つ小説としての完成度も上がったと思う
                土俗と家族と女の性をテーマにしても面白い題材だったし
                でも、それをしないで何だかんだと大円満のラブラブで終わってるんですよね
                この適度な切り上げ方がBLとして上手いな!と思いました
                それでいて先生の過去とかが出てきて、すぐラブラブになるのではなく
                全てのタネ明かし的なものがあってただのBLでないのも良かった


                BLとしてのサービスシーンもふんだんに入ってるのが夜花作品ですよね
                でも、それを作家自身が楽しんで書いてるのがいい
                しかもちゃんとエロい・・・というのが
                お話とBLとエロとのバランスが上手いこと融合してます
                BLなしにしてもそれなりに面白い話を書けそうですが
                やはりBLベースあっての夜光さんだな〜と思います


                文章自体は読みやすいものの飛びぬけて上手とかは思いませんが
                下手じゃないですし、BL作家としてはお上手な方です


                木原さんはBL小説らしくない文体ですが
                お話の内容?筋は意外とBLらしいんですよね
                夜花さんは文体は普通ですし、男同志の関係性にすんなり入れるものの
                小説としての楽しみ方がBLとしてじゃなくて
                「お話」にある方だと思っています
                違うベクトルでBL以外の楽しみ方がある作家さんです



                【専属で愛して】

                0
                   羽多野渉×遊佐浩二
                  小杉十郎太×柿原徹也


                  みなみ遥原作のエロエロBLです
                  もう話の内容なんてありません・・・・
                  でも、たま〜にこういうアホらしいぐらいのエロを聞きたくなりませんか?
                  感動・ほのぼの・王道と色々あっていいじゃないの
                  と、私は南原作品とみなみ遥作品が嫌いじゃありません
                  (大好きでもありませんが)


                  羽多野さん×遊佐さんの組み合わせ好きです
                  余裕のない年下攻×一癖ある年上受が二人ともハマる
                  私は羽多野さんの年下攻めがすごく好きなんですよね〜
                  何というか羽多野さんの声が好きだから色んな役を聴きたい!
                  と、いう感じじゃなくって
                  「もう年下攻め原作は全て羽多野さんでいい」つ〜好きさです
                  ピッタリ役にハマって満足したBLCDでも
                  攻めが年下だと「これ羽多野さんだったらどうなっていたんだろう」と
                  チラリと考えてしまいますし
                  年下攻め原作モノは羽多野さんの声で再生してしまいます
                  (どういうワケか草間さかえさんの絵が付いてる年下攻めものは
                   漫画・小説挿絵含めて羽多野さん声で自動脳内再生される)


                  年下攻め以外の羽多野さんは嫌いじゃないんですが
                  やはり年下攻めの時が一番良く聞こえます・・・
                  と、いうのも最初BLで羽多野さん聞いたのが年下攻めで
                  その後も数枚意識せずに買ったものが年下攻めだったからかも
                  それにしても本当に年下攻めがピッタリです


                  遊佐さんは平川さんと並んで年上受けが好き〜
                  お二人の年上受けは年上らしい包容力を感じるんですよね
                  酷いことをされて傷つけられたり、相手が理解できなくて苦しんでも
                  最終的には「本当しょうがないな・・・」と
                  諦めじゃなくって、愛情で許してくれそうな
                  苦笑いしながらも「こいつはコレだから可愛いんだよ」と思ってそう
                  そして、そんな年上受けだからこそ年下攻めちゃんも
                  何かと頑張りたくなってしまう・・・・という
                  そして、年上らしい色気と大人で落ち着いていて
                  ちょっと手が届かないようなカッコよさや綺麗さ?を感じます
                  それでいて決して手が届かない感じではなく
                  こちらの話や悩みも聞いてくれそうな温かみがある
                  演技とかじゃなくって、過去を感じさせる含みがある感じが
                  お二人の声質にはある気がして好きです


                  そんなわけで私の好きなお二人が年下×年上のこちら
                  仕事の疲れをホテルで気に入った相手とエッチすることで
                  解消しているエリートの遊佐さんのところに
                  間違いで来てしまった出張ホストの大学生羽多野さん
                  その二人が一目ぼれしあってエッチします
                  ただ、それだけのお話です
                  遊佐さんのすごいセリフがたんまり聞けます
                  あまりに赤裸々すぎて、ちょっとこちらには書けませんので
                  気になった方は聞いてみてください
                  あまりにド直球すぎて、エロさ以外のものを感じます


                  羽多野さんのセリフで一番好きなのは
                  「じゃあ・・・メチャクチャにします」
                  今まで軽い年下声だったのに
                  この一言だけいきなりになるんですよ〜!!
                  このスイッチの切り替えが羽多野さんの良さですよねぇ
                  年上攻めとかで最初からカッコイイ系だと
                  この切り替えがあまりないので物足りないのかも
                  普段は年下らしく受けに振り回されてるのに
                  ベットの上では主導権を握っちゃうギャップが上手く出ていて
                  好きです
                  絡みの余裕のないハァハァ具合もイイ
                  ガッツイいて我慢がきかない興奮高い感じが年下らしいの〜
                  羽多野×遊佐は【天使の啼く夜】【寝技には秘密がある】もありますが
                  コレ含め3作とも好きです



                  もう一組小杉×柿原カプ
                  こちらは・・・う〜ん
                  私高音可愛い声苦手なので柿原さんの高音がちょっと・・・・
                  小杉さんの重低音も苦手なんですよね
                  それを差し引いても柿原さんの喘ぎは特徴があるかなぁ
                  声の相性も二人はあまりあってない気がします



                  2カップ入りのCDですがもっぱら羽多野×遊佐組ばかり聞いてます
                  丁度半分ぐらいずつ担当なのですが
                  両カプともガッツリいたしてますので、片方カプしか興味がなかったとしても
                  エロ目的なら楽しめるかと思います

                  【WELL】

                  0
                     結局この話で何を伝えたかったのかなぁ?と思いました
                    私の読解力がないだけかもしれませんが
                    どこにテーマがあったのかちょっと判然としない感じが読後残りました

                    パニックモノかな?
                    世界がいきなり滅びてしまって人がそれぞれエゴに走る
                    その中で主従関係にいた主人公とその下僕
                    下僕の方は主人公に惚れていて何でもいう事を聞きます
                    主人公は足を怪我していて下僕がいなければ生活できません
                    ですが、二人の間に愛情は生まれません
                    どこまでもドライな関係の中
                    下僕くんの心は主人公に依存したまま壊れていく
                    彼の為なら何でもするようになる

                    別にお話の最後に救いが欲しかったわけじゃありませんが
                    続編に【HOPE】と題が付くなら最後に希望の光が欲しかったな
                    (希望じゃなくって良い)
                    それと作者がすえたであろうテーマ性をハッキリ示して欲しかった
                    贖罪なのか懺悔なのか救済なのか癒しなのか愛情なのか
                    希望と再生はないにしても
                    虚無や絶望や喪失の果てに何があったのか
                    その果てには何もなかったなら何もないことを書ききってほしかったです
                    そういう意味では書ききってない気が若干残ってしまいました
                    もし残った人たちがこれから亡くなるのであれば
                    それを暗示したり書いてしまった方が答え・テーマがハッキリした気がします
                    そういう安直なラストでなく何かを読者に訴えたかったのかもしれませんが
                    私の読解力では残念ながらその訴えがなんだったのか
                    作者の意図が読めませんでした
                    ただ、こういう作品を書いてみたかったのかな〜?
                    「善悪」を問うにしても、もっとそれは突きつめないとダメだと思う
                    E藤周作「沈黙」などに比べるとう〜ん・・・・
                    テーマの掘り下げが浅く終わってしまったかなぁっと

                    あと極限状態の人々について
                    BL小説の中では上手にやった方ですが
                    「孤島の鬼」ので地下に閉じ込められた主人公が
                    同性の尊敬する美形に最後のお願いだから・・・と愛を告白され
                    逃げ惑い恐怖に怯えるんですよね
                    それまで仲良くしていた自分が男に好かれていたのも自覚していたのに
                    逃げられない状態での同性への深い愛情を全力で拒否するのです
                    「砂の女」の砂の底に沈められた主人公も
                    異性同志なのに関係を持つことを拒否しまくる
                    極限状態においてもそういう性の問題は食同様に本能だから
                    ここまでリアルに描くならもっと主人公は最初の行為を拒否しまくればいいのに
                    何故そこだけすんなりではないけどあんなアッサリとした受け入れ方だったのか?
                    こんな酷い状態を描くならもっと主人公は攻めの態度に恐怖して欲しかったなぁ
                    BLでやらなくていいほど追いつめられた状態を書くなら
                    最後まで徹底的に書ききって欲しかった
                    手を抜いてはいないんだろうけど
                    何故そこだけBLらしくあっさり乗り切らせてしまったのか?
                    ど〜しても拒否できない・嫌だけど受け入れるしかない
                    その心理描写があったら続編での主人公の攻めに対する
                    「怖い」発言がもっと活きて説得力を増したと思う


                    【HOPE】の主人公が身を寄せたチームリーダー田村の話
                    こちらは食に関するもっと苛烈な争いがあります
                    そして、田村が酷い目にあうんですが・・・・・
                    本当に酷いんですがどうしてでしょうか?
                    あまり酷く感じないというか酷いのに淡々としている
                    ここは読者が「酷くて読んでられない!!」となった方が
                    小説として成功したと思うんですよね
                    それは文体がリアルな割には「生」ぽさがないんですよね
                    実際の痛みとして読者には入ってこないから
                    「酷く痛いことされてるな〜」と他人事に読めてしまう
                    かわいゆみこ「帝〜MIKADO」で主人公が酷い事されてるんですが
                    アレは私トラウマになって読後すぐ本自体捨ててしまいました
                    何というか主人公のされたことが自分のことのように苦しかったんですよね
                    痛々しかった生きていたくない!と思った
                    それとともに「何もない自分は幸せなんだ」と思えた
                    文自体は木原さんのがお上手な感じですし
                    物語の運びも木原さんのBLBLしてなかったし
                    設定自体も木原さんのが殺伐として救いもないですし
                    どこかリアル感も木原さんのがあります
                    でも、読者にその痛みを苦しみを共感させるというか
                    体感?実際に自分に置き換えて恐怖する感覚はないんですよね
                    それは木原作品大概に言えることで
                    だからどんな酷い状態の主人公の作品を読んでいても
                    本当の意味で読者は傷つかないので痛くて苦しくて堪らなくはなりません
                    「帝」はもう一生読み返したくないのでそういう本のが良いのかは、わかりません
                    どんな酷い状態を書いても淡々と読めるので
                    「この木原作品痛いよ〜」と言われていても平気で読めるのはいいのかな?
                    もう一度読み返すことができる本のがいいのかもしれませんし

                    上手く表現できない自分がもどかしいのですが
                    やはり木原さんの作品には痛みを書いても「痛み」が伝わらない
                    「かわいそうだな〜」「苦しそうだな〜」と達観して見てしまう
                    「痛み」として知覚はできるんですが、体感ができないのがもどかしいです

                    極限状態小説はあまり読まないのですが・・・・
                    「5分後の世界」のそれでも生に向き合う
                    絶望の中の人間くささ
                    何も自体は好転しないけど主人公の決断覚悟
                    「ヒュウガ・ウィルス〜5分後の世界2」での
                    本当に人類に必要なものは何か?を問い詰めた作者の姿勢
                    (作品のクオリティ的にはこちらは「5分後〜」より劣りますが
                     より作者が伝えたい事柄明確に描かれているので
                     テーマが伝わりやすく作者の強い訴えを感じれます)

                    「神々の山嶺」は登山小説なんですが
                    寒さと空腹と体力の限界とやはり極限状態なんですね
                    もちろん命も危なく、圧倒的な自然に翻弄されます
                    それがすごくリアルなんですよ!!
                    寒さの激しさも精神の消耗も空腹も
                    そして頂上を目指すという確かな希望も
                    飛来する思い出や自分の感情までも
                    まるで自分自身が山を登っているように感じます
                    これ以降、山に興味が出て登山家のルポや自伝も読みましたが
                    実際に作者が体験したワケではないこの小説のが
                    何故か私は登山の夢と絶望と「登らずにはいられない」気持ちが
                    伝わったし体感として感じました
                    これが小説家の持つ表現力かな?とも思いましたね
                    実際に体験した人はその道のプロかもしれませんが
                    文で伝える技術は作家のがプロというか
                    ただ山を登るだけの情景なのに、すごく感動します
                    漫画も出てるけど、小説は別の表現力で圧倒的です
                    極限状態の生々しさと体感が欲しかったのですよ〜

                    「永遠の島」では舟の上で孤立してしまった人の極限状態の話なんですが
                    主人公が船に同乗していた男を自分の手で葬ってしまった後
                    愛する自分の女に向かって
                    「お前が亡くなれば良かったんだ・・・・
                     俺はあいつを大好きだった。お前なんかよりずっと」と
                    女をさらに葬ってしまうんですが
                    BL的に言えば何というかこちらのがエロいような
                    愛する女より男のが好きだったっと主人公は泣きながら訴えるんですが
                    それが何か生生しいんですよね
                    小説の完成度としては高くないんだけど
                    (完成度だけならこちらのがいいかもしれません
                     A川賞作家さんなんですが、ラストが何じゃこりゃ?でした)
                    BL的にみるとしっかり関係していて執着がある木原作品より
                    感覚が人間臭い分エロスがあるな〜と
                    ただの友情なのに感情のほとばしり方が確かに愛なんですよね
                    この作家さんは暴力や殺伐とした中に泥臭い恥ずかしい愛なんかを
                    描いていて作者自身も照れているんですが
                    そういうジタバタしてるカッコ悪いところが何か愛しいんですよ
                    アガペーとエロスはある種の対になっているとすると
                    そこにはやはり人間くさや生ぽさがあったほうが
                    読者には伝わるものがあるんじゃないかなぁ?と


                    う〜ん、これやはりBL小説やラノベしか読まない人は衝撃作かもしれないけど
                    ちょっと色々読んでいる方などは
                    「何か足りない」てなるんじゃないかな?と

                    それと、この話がやりたいならBL小説として出すべきじゃないかなぁ?とも
                    イイ意味ではなく、かといって悪い意味でもなく
                    BL小説ではないと思います
                    では一般小説なのか?というと
                    上記に私が書いた通り一般小説としても物足りない
                    それならば、しっかりとBL小説として書ききってくれた方が良かったような


                    ただ、これをBL小説として出すことによって
                    普段こういう内容を読んだことがない方が
                    「こういう小説もあるんだよ」ということに触れたことはいいことなのかもしれない

                    文で伝えるってすごく難しいことですよね
                    プログとかこの感想文とかでも本当にちゃんと自分の気持ちを言えてるのか
                    自信がないというか・・・
                    そういう意味で文章を書く方はスゴイな〜と思います
                    だから、私がこうやって木原さんの作品を色々言うのは憤死ものなんですが
                    まぁこういう読み方もあるよ!てことで

                    【純情】

                    0
                       森川智之×平川大輔


                      何となくまったりとした中音の平川さんの声が聴きたく購入
                      *平川さん受モノローグ
                      *大きな事件があまり起きない話
                      *攻めが柔らか大人声
                      以上の条件のものを探していてこちらに


                      お話自体はそれなりに色々あるもののまったり
                      高校の時に片思いしていた森川さんに出会った平川さん
                      何となく関係を結ぶが恋人になれているのか不安になる
                      そこに元彼の遊佐さんやら
                      当て馬の楠さんやらが平川さんにちょっかいを出してきます
                      基本、受けがモテモテなのと
                      色々あっても何だかんだとラブラブなのでボ~と聞けます
                      あまりお話に集中しなくてもサラサラ聞けるので
                      「ここが面白い!!」という熱い思いはなくともリピしやすい


                      平川さんもモテモテ受けのわりに
                      可愛くなり過ぎない普通の青年声でして
                      その普通ぽさがすごく聞きやすいのかもしれません
                      それをほんわり包む森川さんのイイ声低音
                      やや毒がありそれがスパイスになってる遊佐さんのちょっと意地悪い声
                      二枚目から登場の楠さんはあまりBLで聞きませんが
                      男っぽいのに野性味が強すぎない甘すぎない感じが
                      個人的にすごく好きだったりします



                      何か結構聞き返してるわりにお話の印象が薄いのですが
                      声優さんの声を堪能するのに丁度良い作りで好印象
                      体から始まる関係なので絡みがないワケじゃないのに
                      そんなにガッツリしている印象がないんだよな〜
                      では全然色っぽくないのか?と言うとそうでもなく
                      この二人なので吐息もバッチリで良いんですよ


                      こちらはそのうち続編も購入したいです
                      続編は家族に二人の関係がバレてのシリアス調?
                      母親が出張ってくる話のようなのですが
                      私はBLで二人の関係が家族バレしてそれを乗り切る話が好き
                      男同志の葛藤がある話が好きなのです
                      母親が出張るBLCDは苦手な方が多いいみたいですが
                      私は好きなので楽しみだったりします


                      憔悴してる演技の平川さんが好きな私ですが
                      これはそんなに打ちひしがれていません
                      でも、結構好きです
                      すごくイイ話つ〜わけでもないんだけど好きなんだよな〜

                      【夜明けには優しいキスをして】

                      0
                        最近好きな作家さんです
                        話の中の説得力と一人称が徹底しているのが好き
                        「なんでそうなっちゃうの?」というBLファンタジーが少ない

                        BL小説って何だかんだとありながらも
                        最終的には男が二人出てきてくっつくまでの過程を楽しむ話
                        最後のゴール自体は決まっているので
                        途中経過をどう面白く読ませるか?が大事なんじゃないかな〜っと

                        すっごくあっさりこのお話を説明するなら
                        昔の罪の意識から自分を罰するように追い詰め
                        辛い仕事を選び、恋人のDVも甘んじて受ける主人公を
                        攻めがどうやって立ち直らせるか?みたいな
                        こう書くと意外と王道だったりしますし
                        BLにおいて可哀想な受けちゃんではもっと酷い状態の人もいるのですが
                        主人公の罪の意識の描き方がやり過ぎない丁寧さなのがいいです

                        それと、BLでは可哀想な受けを優しい攻めが救ったところで
                        普通はお話はハッピーエンドになるのですが
                        こちらはそのDV男の救済まで書いてるのが良かった
                        救済するといっても軽い気持ちでなされる優しさや同情ではなく
                        それこそ受けが自分の生活や幸せや人生
                        (攻めとのハッピーエンド)を犠牲にして
                        愛情でも同情でも友情でもなくDV男に全てを尽くします
                        それは献身的な可哀想な愛情ではなく
                        全てを受け入れて納得した受けでDV男を受け入れているんですよね〜

                        BL小説において、そういう当て馬酷い系の男に対する救済って
                        中々書かれないというか
                        書かれる場合はスピンオフで違うキャラが出てくる安易なものです
                        他人が他人を本当に救おうとしたら、自分の人生を全て投げ出さないと無理です
                        それが精神的な痛みであれば自己犠牲がなければ人を救えない
                        こういう気持ちはBLでは攻→受、受→攻に対しては与えられる慈愛ですが
                        それを別の人物に対して与えてるというのが珍しかったです

                        そういう「自己犠牲的な愛情」を卑屈になるのではなく
                        大きな強い気持ちで持つことができるようになった主人公の成長
                        その成長に攻めの愛情が必要だったわけで
                        不幸や状態から脱したのが攻めのおかげだけど
                        能動的に動いていて結果的に不幸な受け自身が自分で乗り切った
                        そういう強さを持つ過程があるのがイイ話だな〜と思いました

                        「他人が他人を救うことができるのか?」
                        「人は本当に憎しみを癒すことができるのか?」
                        そういうテーマは一般書でも良くとりあげられていますが
                        とても難しいテーマ中々答えが出ないものです
                        M浦綾子「塩狩峠」 花村M月「ブルース」
                        M本輝「優駿」 M上龍「イン・ザ・ミソスープ」など
                        何かを脱する事の難しを感じるんだよな〜
                        それとともに、一度暗い淵を見た人はそこを脱したいと思いながらも
                        何も信じられない、信じられないから救われないという悪循環
                        重いテーマをBL=男同志の夢愛物語でやるのは
                        エッセンスとして扱う分にはいいけど、テーマにはしづらい
                        それを結構真正面からこの作品は頑張ったんじゃないかな?と

                        榎田 尤利【夏の塩・夏の子供】では
                        魚住くんの成長を描いていて
                        その中で病気の少女と魚住くんとのやり取りは
                        魚住君が少女に対しての向き合いによって
                        少女に希望と救いを与えたように感じますが
                        結局完璧に救いを与えることはできませんでした
                        それによって魚住君は人間として成長をしますし
                        このお話は魚住君の物語で少女に対する救済の物語でないし
                        BLなのであの締めでもいいと思いますが
                        もし書ききるならどうなったのかなぁ?と思います
                        魚住君はその少女のためにどれほどのことができたのかな〜?と

                        崎谷はるひ【垂直線上のストイシズム】【平行線上のモラトリアム】
                        攻めの昔の恋人?が堕落的な男でして
                        それによって攻めが色々グルグルするのが物語の中心にあり
                        その昔の恋人・靖那との関係や過去にどう主人公が決着をつけるか?が
                        テーマとしてあると思うんですが
                        「お前はお前可哀想だけど理解はできない」
                        「理解を示す相手は俺じゃないし、俺じゃ救えない」
                        「だから、もうお互い違う道を行こう(もうちょっかいかけないでね)」
                        すっごく大人な対応だと思うし
                        BLとしてはうざったい昔の男を排除するのはアリなんだけど
                        心の傷を持っている靖那のその堕落的なところを含めて惹かれていたし
                        靖那にかなり影響されている攻めが最終的にそれを切り捨てるようなやり方が・・・
                        その靖那に振り回されてるダメな自分を含めて攻めの性格や人格なのに
                        その自分の一部を否定してないものとしてしまう
                        目を逸らしているだけで一生ソレを主人公の中にあるし
                        また靖那は何も救われない
                        靖那が救われないことには主人公は一生心のどこかに残る
                        そういう乗り越えられない・救えない・投げ出すようなやり方なら
                        こういう難しいテーマをBLでやらなければいいのにな〜と思いました
                        色々悩んで答えが出ないのが当たり前の重いテーマで
                        それでもそれなりに作者がBLの話の筋とは別に答えを出せるならいいけど
                        出せないなら、そこまで掘り下げないで
                        BLのエッセンスとしておいしい所だけ取れば良かったのに・・・・と
                        崎谷さんはBL作家としてはすごく好きなんですが
                        それ以外と小説的なテーマを持つと書ききれてない気がします
                        (BL作家としてはすごく好きでコンプしてるほどなんですが・・・
                         この話に関してはもうちょっと違う落としどころが欲しかったな〜っと)


                        凪良さんは、感情の流れが丁寧なのと
                        可哀想な受けが何でも持ってる攻め様に救われるだけでなく
                        ちゃんと受けに覚悟や強さや男らしさがあるのが好きです
                        あとがきの感じも作者が小説を丁寧に扱ってるのがいいです

                        私はどうもBL小説を読む時にBL萌え以外のところも気になるんですよねぇ

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