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    • 2014.11.05 Wednesday
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    【箱の中】【檻の外】

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      これは木原さんの代表作品?みたいに色んな所で言われていて
      BL小説読むならいつか読もう!と思っていた作品です
      そして読むなら二作揃えてから一気読みするつもりだったんだけど
      どういうわけか・・・・本屋でもどちらか一冊しかない
      通販でもどっちか売り切れていたりするっと
      中々二冊同時に購入できなくて
      何か知らないけど私の中で購入するのも同時に!て思っていました

      そして、今回読破!
      まず、やっぱり木原さんは扱う題材をしっかり調べてるな〜と
      薬物中毒で刑務所行ったルポライターが
      「俺は文を書くのが仕事だからこれはイイ経験だ!」と
      かなり赤裸々にムショの様子を書いた本があるんだけど
      木原さんのムショの描写がそのまんま!でした
      ちょっと違いますが【朗読者】【海峡の光】とかベストセラー作品でも
      殺伐とした雰囲気が伝わりますが
      BLであって、なんちゃってムショみたいな
      必要以上に酷い状態でもなく、ドリーム入ったBLラブでもなく
      イイ意味で淡々としていた

      内容を軽く説明しちゃうと
      痴漢の冤罪でムショに入った真面目な主人公・堂野が
      母親の罪をひっかぶって殺人の罪で服役していて
      それを苦痛にも何にも思ってないある種純粋な喜多川に
      執着されほだされてく話
      ・・・かな?
      雑な説明ですが大筋はこんなんです
      でも二人のラブよりも堂野の冤罪に対する苦悩が前半を占め
      重〜く暗〜いです
      後半から徐々に二人は近づきはじめて
      喜多川がマトモな感覚を持つ堂野に惹かれて
      今までの人生を顧みて、ますます堂野に執着するとことや
      そこまでされても主人公の攻めに対する気持ちは恋愛ではなく
      同情と何だろうな・・・・憐情も多少あるような
      懐いてくる犬を捨てらない!みたいな感じで
      何かしらの絆で繋がってはいるものの
      ムショから出ていく時に堂野は喜多川に
      自分の居場所を教えなかったくらいなので
      深い愛情って感じではないんですよね〜
      この時から二人の気持ちに温度差があります
      こういう特異な状況じゃなければ
      堂野は喜多川を受け入れなかったんじゃないかな?

      また、ある種喜多川も別に堂野じゃなくっても良かったんだと思う
      初めて喜多川にまともに向き合った常識人が堂野だったから
      その「初めて」の人に盲目的になってしまっただけのような
      真面目常識人で心が広くて喜多川を見捨てない人だったら
      別に女性でも喜多川は大丈夫な気がしないでもない
      こちらも特異な状況下において
      「初めて」を色々喜多川に無意識に与えてしまった堂野だから
      執着してしまっただけでそれは愛ではあるけど
      恋じゃないな〜とも

      なので、どうも私はイマイチ
      二人がお互いを必要とした時に
      「別に本当はこの人じゃなくってもいいんじゃないかな?」と思えた
      こういう状況だから惹かれあっただけのような
      ま〜、その状況ですら運命とか必然なのかもしれないけど
      BLにある「どんなことがあってもお互いの代わりはいない」みたいな
      絶対的な愛情ではない気がしました

      ムショを出た後の喜多川も描かれています
      これね・・・・喜多川がどれだけ堂野に執着してるかを表すには
      とってもイイエピソードだったと思う
      でもねぇ。その前までの冤罪への苦悩をあれだけ書くなら
      出所した後にどれだけ堂野が社会復帰に苦労したか?
      冤罪なのに周りの見る目がどうなったか?
      家族とのわだかまりは完全にないのか?
      そんな苦労の末の再就職
      全てを理解して受け入れてくれた女性との結婚
      そういうのをもうちょっと書くべきだったと思うのよ
      その中で喜多川を思い出すエピソードとかも入れながらね
      そうしたら続編【檻の外】での喜多川の行動への堂野の戸惑い
      喜多川は大事だけど今の生活を壊したくない小心
      そういう生活に根差した葛藤が活きたんじゃないかな〜?と
      攻め側の執着ばかりを描いてしまったために
      「やっぱりBL小説なんだな〜」と
      勿体ないと思いましたね
      そういうBLメインにやるならば、最初の冤罪への苦悩はもう少し
      浅い描写でもイイと思った
      やるならやり切ってほしかったです


      【檻の外】
      【箱の中】の続編
      結婚して子供が出来た堂野の元に来る喜多川
      今の生活を壊したくないけど、喜多川を拒否できないまま
      家族ぐるみで喜多川との交流を深めていくが・・・・
      ある日、堂本の娘が行方不明になり

      正直・・・ますます【箱の中】でやった冤罪への苦悩が何だったのか?と
      そこを掘り下げないならあの重みはなんだったのか?と
      ベースはありながらもテーマ性が前作と一貫性がなくなっています
      シリーズでやるならテーマの一貫性は小説として必要だと思うのよ〜!!
      そして、まぁ最終的に堂野は喜多川を選ぶわけですが・・・・
      その動機?みたいのが妻の不実が原因になってるような
      だったら、もし妻が浮気もしなくて子供もなくならなくて家庭円満なら
      喜多川を選んだのだろうか??
      家庭が壊れたから喜多川の元に行った気がしなくもないです
      そうではないのかもしれないけど
      穏やかで普通の家庭か?
      不毛な、けれど愛のある同性か?
      ちゃんと二者択一にして欲しかったな〜
      ここでも木原さんは逃げてしまった気がしました
      妻や子はそのままの状態で喜多川とどちらを選ぶのか見たかった
      水城せとな【俎上の鯉は二度はねる】とかはガッツリ選ばせてますよね
      同性か?女性か?を
      どちらかというと男性側がややフリな状態で
      また小野塚カホリ【ソドム】とかは結婚は絡まないけど
      一人の男を男女で取り合っています
      そして男はどちらを選ぶか苦悩しています
      BL小説じゃないのだと山本S五郎賞作家の女性作家さんがレズ物
      【感情教育】にて夫も子供もいる妻が女性と恋に堕ち
      周りを巻き込み夫を裏切りそれでも女性の恋人を取るまで
      それをドロドロに切実に描いています
      夫は悪くない、子供を手元に置きたい、でも女の恋人が必要
      そんな貪欲で切実で恋愛に狂って今までの生活を壊すまでを
      目をそむけないで書いてるんですよね〜
      【李歐】はちょっと違うけど
      一人の男に惹かれて人生を投げ出す男が書かれていて
      ま、こちらも妻の描き方が存外ではありますが
      それでも家庭への心の良寄せ方や子供に関してはちゃんと取り入れてる

      平凡で幸せな日常と全てを投げ出す愛なのか
      二者択一だったはずなのに
      そりゃ〜、あんな状態で全ての元凶が妻にあったら
      もう愛せないし、自分だけを愛してくれる方にいってしまうでしょう
      だけどそれは今まで信じてたモノが信じられなくなったから
      絶対自分を裏切らない方にいっただけじゃないかなぁ?
      そういう絶対裏切らないって思わせたのはすごいけど
      能動的に選んで愛したワケじゃないような
      結局【箱の中】の時同様に喜多川の熱情に流されてるだけ・・・みたいな
      何もかも信じられなくなった時に絶対的なモノが無条件にあったら
      それに縋ってしまう程度には人間は弱いと思うんだよね
      確かに全然愛してないなら受け入れられないけど
      少し愛してる程度で弱った時に絶対的なモノが手に入るなら
      それはとても楽なんじゃないかな〜

      全体にここまでの流れや話に関しては
      木原さんの描き切れない逃げを感じました
      BLの中で徹底して書きたいなら冤罪も家族も描き切ってほしかった
      書ききれないならテーマとしてあげないで
      BLの話としての折り合いをつけるぐらいで良かったのにな〜と

      ただ、この後のくっついた後の二人に妻の不倫相手との子供の話
      これは結構良かったです
      この話のラストの締めも好きです

      全体に絶賛されるほどじゃないかな〜?と
      砂原糖子【イノセンス〜幼馴染】
      榎田尤利【夏の塩】【夏の子供】
      色々思う所はあるけど泣いてしまったもんなぁ
      小説的に上手!てほどではないけどテーマの一貫性や
      作者が書きたいことは伝わったの

      でも、この木原さんの作品は小説的には上手で
      ラストとかは書ききっていて好きではあったけど
      ところどころ残念だったし泣けなかったな〜
      冤罪を扱った小説も家庭か?同性の恋人か?の小説も
      一般小説でもっと上手なのがあるからな〜っと
      もっとBLをメインにやったらBL小説として泣けたかも
      色々勿体ない!
      BLとしても一般としても中途半端な気がしました






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