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    • 2014.11.05 Wednesday
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    【WELL】

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       結局この話で何を伝えたかったのかなぁ?と思いました
      私の読解力がないだけかもしれませんが
      どこにテーマがあったのかちょっと判然としない感じが読後残りました

      パニックモノかな?
      世界がいきなり滅びてしまって人がそれぞれエゴに走る
      その中で主従関係にいた主人公とその下僕
      下僕の方は主人公に惚れていて何でもいう事を聞きます
      主人公は足を怪我していて下僕がいなければ生活できません
      ですが、二人の間に愛情は生まれません
      どこまでもドライな関係の中
      下僕くんの心は主人公に依存したまま壊れていく
      彼の為なら何でもするようになる

      別にお話の最後に救いが欲しかったわけじゃありませんが
      続編に【HOPE】と題が付くなら最後に希望の光が欲しかったな
      (希望じゃなくって良い)
      それと作者がすえたであろうテーマ性をハッキリ示して欲しかった
      贖罪なのか懺悔なのか救済なのか癒しなのか愛情なのか
      希望と再生はないにしても
      虚無や絶望や喪失の果てに何があったのか
      その果てには何もなかったなら何もないことを書ききってほしかったです
      そういう意味では書ききってない気が若干残ってしまいました
      もし残った人たちがこれから亡くなるのであれば
      それを暗示したり書いてしまった方が答え・テーマがハッキリした気がします
      そういう安直なラストでなく何かを読者に訴えたかったのかもしれませんが
      私の読解力では残念ながらその訴えがなんだったのか
      作者の意図が読めませんでした
      ただ、こういう作品を書いてみたかったのかな〜?
      「善悪」を問うにしても、もっとそれは突きつめないとダメだと思う
      E藤周作「沈黙」などに比べるとう〜ん・・・・
      テーマの掘り下げが浅く終わってしまったかなぁっと

      あと極限状態の人々について
      BL小説の中では上手にやった方ですが
      「孤島の鬼」ので地下に閉じ込められた主人公が
      同性の尊敬する美形に最後のお願いだから・・・と愛を告白され
      逃げ惑い恐怖に怯えるんですよね
      それまで仲良くしていた自分が男に好かれていたのも自覚していたのに
      逃げられない状態での同性への深い愛情を全力で拒否するのです
      「砂の女」の砂の底に沈められた主人公も
      異性同志なのに関係を持つことを拒否しまくる
      極限状態においてもそういう性の問題は食同様に本能だから
      ここまでリアルに描くならもっと主人公は最初の行為を拒否しまくればいいのに
      何故そこだけすんなりではないけどあんなアッサリとした受け入れ方だったのか?
      こんな酷い状態を描くならもっと主人公は攻めの態度に恐怖して欲しかったなぁ
      BLでやらなくていいほど追いつめられた状態を書くなら
      最後まで徹底的に書ききって欲しかった
      手を抜いてはいないんだろうけど
      何故そこだけBLらしくあっさり乗り切らせてしまったのか?
      ど〜しても拒否できない・嫌だけど受け入れるしかない
      その心理描写があったら続編での主人公の攻めに対する
      「怖い」発言がもっと活きて説得力を増したと思う


      【HOPE】の主人公が身を寄せたチームリーダー田村の話
      こちらは食に関するもっと苛烈な争いがあります
      そして、田村が酷い目にあうんですが・・・・・
      本当に酷いんですがどうしてでしょうか?
      あまり酷く感じないというか酷いのに淡々としている
      ここは読者が「酷くて読んでられない!!」となった方が
      小説として成功したと思うんですよね
      それは文体がリアルな割には「生」ぽさがないんですよね
      実際の痛みとして読者には入ってこないから
      「酷く痛いことされてるな〜」と他人事に読めてしまう
      かわいゆみこ「帝〜MIKADO」で主人公が酷い事されてるんですが
      アレは私トラウマになって読後すぐ本自体捨ててしまいました
      何というか主人公のされたことが自分のことのように苦しかったんですよね
      痛々しかった生きていたくない!と思った
      それとともに「何もない自分は幸せなんだ」と思えた
      文自体は木原さんのがお上手な感じですし
      物語の運びも木原さんのBLBLしてなかったし
      設定自体も木原さんのが殺伐として救いもないですし
      どこかリアル感も木原さんのがあります
      でも、読者にその痛みを苦しみを共感させるというか
      体感?実際に自分に置き換えて恐怖する感覚はないんですよね
      それは木原作品大概に言えることで
      だからどんな酷い状態の主人公の作品を読んでいても
      本当の意味で読者は傷つかないので痛くて苦しくて堪らなくはなりません
      「帝」はもう一生読み返したくないのでそういう本のが良いのかは、わかりません
      どんな酷い状態を書いても淡々と読めるので
      「この木原作品痛いよ〜」と言われていても平気で読めるのはいいのかな?
      もう一度読み返すことができる本のがいいのかもしれませんし

      上手く表現できない自分がもどかしいのですが
      やはり木原さんの作品には痛みを書いても「痛み」が伝わらない
      「かわいそうだな〜」「苦しそうだな〜」と達観して見てしまう
      「痛み」として知覚はできるんですが、体感ができないのがもどかしいです

      極限状態小説はあまり読まないのですが・・・・
      「5分後の世界」のそれでも生に向き合う
      絶望の中の人間くささ
      何も自体は好転しないけど主人公の決断覚悟
      「ヒュウガ・ウィルス〜5分後の世界2」での
      本当に人類に必要なものは何か?を問い詰めた作者の姿勢
      (作品のクオリティ的にはこちらは「5分後〜」より劣りますが
       より作者が伝えたい事柄明確に描かれているので
       テーマが伝わりやすく作者の強い訴えを感じれます)

      「神々の山嶺」は登山小説なんですが
      寒さと空腹と体力の限界とやはり極限状態なんですね
      もちろん命も危なく、圧倒的な自然に翻弄されます
      それがすごくリアルなんですよ!!
      寒さの激しさも精神の消耗も空腹も
      そして頂上を目指すという確かな希望も
      飛来する思い出や自分の感情までも
      まるで自分自身が山を登っているように感じます
      これ以降、山に興味が出て登山家のルポや自伝も読みましたが
      実際に作者が体験したワケではないこの小説のが
      何故か私は登山の夢と絶望と「登らずにはいられない」気持ちが
      伝わったし体感として感じました
      これが小説家の持つ表現力かな?とも思いましたね
      実際に体験した人はその道のプロかもしれませんが
      文で伝える技術は作家のがプロというか
      ただ山を登るだけの情景なのに、すごく感動します
      漫画も出てるけど、小説は別の表現力で圧倒的です
      極限状態の生々しさと体感が欲しかったのですよ〜

      「永遠の島」では舟の上で孤立してしまった人の極限状態の話なんですが
      主人公が船に同乗していた男を自分の手で葬ってしまった後
      愛する自分の女に向かって
      「お前が亡くなれば良かったんだ・・・・
       俺はあいつを大好きだった。お前なんかよりずっと」と
      女をさらに葬ってしまうんですが
      BL的に言えば何というかこちらのがエロいような
      愛する女より男のが好きだったっと主人公は泣きながら訴えるんですが
      それが何か生生しいんですよね
      小説の完成度としては高くないんだけど
      (完成度だけならこちらのがいいかもしれません
       A川賞作家さんなんですが、ラストが何じゃこりゃ?でした)
      BL的にみるとしっかり関係していて執着がある木原作品より
      感覚が人間臭い分エロスがあるな〜と
      ただの友情なのに感情のほとばしり方が確かに愛なんですよね
      この作家さんは暴力や殺伐とした中に泥臭い恥ずかしい愛なんかを
      描いていて作者自身も照れているんですが
      そういうジタバタしてるカッコ悪いところが何か愛しいんですよ
      アガペーとエロスはある種の対になっているとすると
      そこにはやはり人間くさや生ぽさがあったほうが
      読者には伝わるものがあるんじゃないかなぁ?と


      う〜ん、これやはりBL小説やラノベしか読まない人は衝撃作かもしれないけど
      ちょっと色々読んでいる方などは
      「何か足りない」てなるんじゃないかな?と

      それと、この話がやりたいならBL小説として出すべきじゃないかなぁ?とも
      イイ意味ではなく、かといって悪い意味でもなく
      BL小説ではないと思います
      では一般小説なのか?というと
      上記に私が書いた通り一般小説としても物足りない
      それならば、しっかりとBL小説として書ききってくれた方が良かったような


      ただ、これをBL小説として出すことによって
      普段こういう内容を読んだことがない方が
      「こういう小説もあるんだよ」ということに触れたことはいいことなのかもしれない

      文で伝えるってすごく難しいことですよね
      プログとかこの感想文とかでも本当にちゃんと自分の気持ちを言えてるのか
      自信がないというか・・・
      そういう意味で文章を書く方はスゴイな〜と思います
      だから、私がこうやって木原さんの作品を色々言うのは憤死ものなんですが
      まぁこういう読み方もあるよ!てことで

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