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    • 2014.11.05 Wednesday
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    【銀の雫の降る都】かわい有美子

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       泣いた〜
      久々にボロ泣きしたBL小説です

      私、あまりファンタジーって好きじゃないんです
      だから漫画→字が多いい小説が読みたい→ファンタジー文庫コバルト文庫
      となった時に、現実感のない設定に入って行けずに
      そのまま「純文学性の普通の小説」に行ってしまった
      同じような意味でミステリーが好きじゃないのも
      実際はああやって謎解きする殺人事件なんてほぼないと思っているので
      だったら刑事小説やハードボイルドのがまだ現実感があって好き


      なので今回も表紙の感じから「ファンタジーか〜」と期待していませんでした
      特にBLの場合は「なんちゃってファンタジー」が多いいから
      何でも許せる&ある「ファンタジー」だからこそ
      「ファンタジーの中でもできないこと」の線引き・ルール作りが難しい
      やりすぎてもご都合主義になってしまうし
      色々詰め込みすぎて「軽いファンタジー」になってしまったり
      難しくしすぎてその世界観を書ききれずに作者が持て余しちゃったり
      そして、世界観がきっちり出来ているものは
      反対にその世界観を説明することに作者が躍起になって萌が足りなかったりもします

      夜光花さんとかはその加減が上手なんです
      あと軽〜い「なんちゃってBL」はそれはそれで面白設定として楽しめます

      ともかく「BLでのファンタジー」は
      何でもできるけど何でもできる分諸刃の剣


      でも、そこはさすがかわいさんでした
      ファンタジーだけど「静謐」なのです
      派手さがない丁寧で静かな物語
      こういう舞台設定だと派手にしがちなのに、とても穏やかで美しい物語


      私の適当なあらすじ

      大きな国から僻地に統治者の監査員?のカレル(受)
      たまたま街を監査中に人身売買してるところ立会い
      剣闘士として売られてる少年ユーリス(攻)を気まぐれで買い取る
      そのまま返すつもりだったが成り行き上,手元に置くことになり
      知識や面倒は周りの執事?みたいにの任せて基本ノータッチ
      だけど、たまにかける言葉や人形のように整った容姿
      どこか寂しげな雰囲気に次第にユーリスはカレルに心寄せるようになる

      受が綺麗だと言っても、BLらしく男も女も魅了する美形ではない
      そして、元々色が白いから紫外線に弱く薄〜く頬にそばかすがあったりする
      「シミ一つない美しい肌」がBL受けにとって当たり前なのに珍しい
      また、感情の起伏がない人形のような受けを人間らしく思え
      不思議な可愛さ?に感じます

      女性が少ない人口設定ですので男同士でもそんなに違和感はない世界観
      でも、基本は男女が普通
      「美しい」とされる受だけど、特に攻以外に男に言い寄られたりもしていない
      かわいさんの作品の好きなところの一つに
      受けの魅力を強調するために必要以上にチヤホヤされる描写をしないところ
      そういう風にサブモブで引き立てるようにしなくても
      ちゃんと行動や態度で受の「人としての美徳」が伝わるようなエピソードや
      表現をしてくれるのです
      ファンタジー設定だけど男女関係が普通の世界で
      受けも特に男に襲われるとかはない、というのが適度なリアル感がある
      blだけど女性の扱いが丁寧なのもいいです

      剣闘士として成長したユーリスは国で開かれる大きな大会で優勝
      一生遊んで暮らせる金と効果な宝石の王冠と貴重な女を
      褒美とされますが、売れば相当な値段になる宝石の王冠を断り
      大会主催者として優勝者に王冠を捧げるカレルの胸にある花を強請ります
      そこで、カレルはユーリスの真摯な愛情に気づきます
      さらには女はいらないからカレルの護衛職に就きたいと申し出たユーリスは
      優勝賞金をすべてつぎ込んだ指輪もプレゼントする
      ただ誠実に自分に愛情を注いでくれるユーリスにカレルは戸惑います
      カレルは元々名家の出ですが、体が壊死する奇病にかかっており
      その遺伝子を嫌った家族から遠ざけられ、この辺境の地で監視官をしているのです
      体が弱いし女は少ないしで特に女性に興味もなく
      家族からも愛されないまま、自分の体や状況に劣等感と虚しさを抱き心を閉ざし
      ただ静かに病を受け入れ日々を過ごすだけの諦めの人生
      そんな自分といても何も楽しいことはないだろうと
      ユーリスに女をあてがおうとしますが
      ユーリスはそれがカレルの自分への答えか?と憤ります
      カレルは好かれと思ってやったことで戸惑います

      この間に一緒に海をみたり、街を見たりする描写があるのですが
      その書き方が本当情景が浮かぶように美しいんですよね
      華美な言葉や凝った表現方法や過度に力んだ文章じゃないのに
      自然にすんなりと美しくリアルな情景描写をされている
      私がかわい有美子さんの小説で好きなのはここなのです!
      BLに置いて「状況説明」だけでない「美しい情景描写」てあまりない
      攻め受けに萌えるために二人の「感情」「動向」「状況」は必要でも
      「美しい情景」は彩り程度しかない、ぶっちゃけ必要ない
      それでも、小説という媒体である以上は私は「美しい描写」が好きなのです
      でも、BL作家がこれ意識してやろうとする場合どこかわざとらしい
      「美しいことを頑張って表現しようとしてる文章」になりがち
      私が「小説として美しい描写」だなっと思うのは
      文章を読んでいるだけなのに、目の前にその情景が浮かんでくるような
      匂いや光や香りや音が感じれるような生々しさがるあるモノです
      「読者の想像力を喚起」する文というか
      どういう文が、そうなるのかはわかりませんが
      一般の小説よりさらに「現実のものでないBL」に置いて
      そういうリアル感を挿入できる文章って中々ない
      かわい有美子さんはそれができる、珍しいBL作家さんだと思います
      そういう「描写の美しさ」に興味がなく萌だけ探求すると
      かわいさんの作品は時に説明が多く感じたり
      または景色の美しさなどにリンクして間接的に二人の感情を表現したりもするので
      周りくどく感じてしまう人もいるかもしれません
      捉え方は人それぞれだと思うのですが
      この一般作家や賞作家さんでやベストセラー作家さんでも
      できてない方もいるので、私はかわいさんの表現がすごく好きなんですよね〜
      「言葉を費やして逐一何があったのかわかるように
       如実に丁寧に書き込んでいるわかり易く情景が浮かぶ文」ではありません
      ライトノベル等にある「すべてを文で書ききる」方法ではないのです
      なので、ラノベ系ばかり読んでいると
      かわいさんの文はふわふわして掴みにくいところもあると思う
      「読者の想像力で情景が浮かぶ文」
      読みながら作者から与えられる情報だけでなく
      読者自らが物語を想像力で組み立てていく楽しみがある

      「想像力で補う」ではない
      「この二人いつ仲良くなったのかわからないけど
       きっとあの後意志の疎通があったんだろうな〜」みたいな補いじゃない

      例えば、私この後出てくる指輪の造形
      挿絵と私の想像では形が違いました
      そういう風に同じ文でも読み手によって捉え方が違ってくるのが「想像力と読書」だと思う
      BLはいいけど、一般小説に挿絵がいらないな〜となるのは
      ラノベや少女小説やBLは、作者の物語をそのまま楽しむ感じだけど
      一般小説の読書家は「本の文字を想像の中で自分なりに構築する楽しみ」を
      求めるいるからだと思います



      また、艶やかな状況を作るのが上手い!
      その状況がちゃんと二人の気持ちに沿っていって
      エピソードが追加されるたびに二人の距離が少しずつ近づいていく
      大きな事件が起きたり、煌びやかな展開じゃないけど
      じわじわと読み手も二人の心に気持ちを寄せていける
      今回もユーリスがカレルを意識するきっかけになるお風呂のシーンとか
      イヤラシさはないのに美しさと色気はある
      宝石の王冠でなくカレルの胸の花を求めるシーンも美しい
      指輪をあげるシーンもカレルは寝椅子に寝っ転がったままだし
      「こいつ本気なんだな」てわかるのに、別にそれで急に好きになったり
      BLの受けにある乙女みたいにときめいたりしない
      指輪も実はカレルはもっと高価な宝石を知っていたりする
      それでも、カレルとユーリスにとってこの指輪がどれほど価値があるか
      この指輪によって二人がどうなるのか
      そして、この指輪が最後の最後まで関係する小物になったり
      とても良くできたエピソードになっているのです
      小さな設定や状況がすべてちゃんと意味を持っているのです
      大きな動きで物語を作るのではなく、この地味な積み重ねがツボ!!
      この丁寧さが好き
      凝った設定や面白いエピソードやすごく萌えるシチュエーションとか
      派手さはないのですが、それがいいんです

      ユーリスの愛情に確実な答えを出さないまま
      穏やかな好意に安らかさを見出すカレル
      ある日、いつも通り監査した街で暴動が起きます
      命からがらユーリスに助けられ荒屋に逃げ込む二人
      命の危機を感じ、力強く自分を守ってくれたユーリスに
      ここで初めてカレルは確実な愛情を感じます

      これ、普通のBLならここで初めてのエッチでしょう!!
      命の危機を脱して、愛するモノと二人暗がりの中、思いを確認しあう
      状況は揃っているのに・・・・
      でもそうはなりません!!
      ユーリスはカレルの薬を取りに行く為&助けを呼ぶために
      カレルを置いて小屋を出ていく・・・
      残されるカレルはもし一人の時に暴徒がきて
      暴行され惨めな死に様をさらすなら・・・と自害をしようと
      ユーリスに銃をおいていくように頼みます
      BLだと一緒にいてやるか、一緒に行動するのがセオリーなのに
      暗い小屋に一人病弱で弱って心細がってる受けを置いていく!!という
      それが本当は正しいんだけどBLだと思うと珍しい

      さらに「絶対俺が助けます」じゃなくって
      攻めが受けを安心させるセリフが
      「遺体はどんなことがあっても取り戻し埋葬します」と
      亡くなること前提で約束をしてあげて、それで受も安心しているのです

      でも、このおかげで生死をかかった大一番だというのが伝わり
      だからこそ今までフワフワとやりすごしてきたカレルも
      自分の気持ちに気づいたのだな〜と思います
      今までノラリクラリしていたのに愛情に気づくきっかけとして強い引きがあって
      説得力がありました
      たまにBLでは「え?なんで行き成り心代わりしたの?」「そんなに突然好きになる?」
      とい急展開がありますが、そういう突然さを感じなかった
      どこまでも丁寧でゆっくりな歩み寄りなのが良かった

      街に帰ってきた後も一気に仲は進展せず
      一緒に買い物をしたり寄り添う中で愛情を育てます
      美しい鳥かごに鳥を入れられて喜び
      それを大事に可愛がるセレルが可愛らしいのと
      やはりこの鳥エピソードがのちのちに影響します

      自分の死期が近いことをしったカレルは
      自らユーリスの元に行き、一夜を共にします

      この時点でBLだしファンタジーだし
      魔法の秘薬が発明されセレルの病気は治るものと
      私は勝手に思っていました・・・・
      そんな悲恋っぽい話でもなさそうだしな〜っと
      でも・・・・・忘れていました
      もともとはかわいさんってJUNE時代の作家さん!!
      初期は結構痛々しい話が多かったんだった・・・・

      弱っていくカレルは遺言を残します
      クローンに記憶を埋め込められうチップをユーリスに託します
      三年後にクローンが再生されまたここに来るから
      それまで自分を愛していてくれるならチップを埋め込んで欲しいっと
      もし他に愛する人ができたのなら捨ててくれと
      そして指輪は貰っていいか?と聞きます
      「これだけは・・・私の・・・」と

      もうここで私は滂沱の涙
      最後まで淡々としています
      ユーリスが無様に「死なないでくれ〜」とか
      「何年経ってもあなたを待ちます」とか
      「チップはきっと渡します」とか言わないのがいい
      色々言いたくなると思うし、作者としても言わせなくなると思う
      今生の別れですからね
      なのに「指輪はあなただけのものです」これが全て
      これだけでイイと思う

      死に際も看取りません
      普通BLって看取る気がする
      でも、見窄らしい姿を見せたくないから・・・という
      カレルの気高さを尊重します
      遺体の顔も見ません「自分の見窄らしい姿を見られたくない人だったから」と
      そして、ちゃんとカレルの遺体は病状なりに美しいままではないのですよね

      色んな意味で、BLのアルアル事情を地味に覆している作品
      大筋は王道なのに、小さなエピソードの落としどころがBL展開ではなく
      ちょっとリアル?路線

      ちゃんと三年後のクローンの記憶が読みがるところまで入っているので
      一応ハッピーエンド
      小鳥と指輪のエピソードが効いています
      ちょいちょい回収されているのが良い


      でも、こういう話だと思わなかたので私はビックリ


      なんとな〜く話は全然似てないんだけど【銀の鎮魂歌】を彷彿
      こういうの90年代なら珍しくないけど
      BLとなって今では珍しい

      関係ないけど【幸運男子】とかも古本屋で見つけて軽い気持ちで読んで
      面白かったから続きを揃えたら衝撃のラストで
      しばらく「う〜〜〜んう〜〜〜ん」てなったもんな〜


      エロ薄・丁寧な描写&世界観・BLご都合主義が発動しない
      などのことから、漫画だったら90年代なら
      少女漫画にすべり込ませることもできたかな??
      なんか、当時BLという言葉もなくBL本が堂々と本屋に並ぶこともなく
      私自身幼すぎて男同士の恋愛漫画・小説があるのも知らなかった頃
      たま〜に男同士で恋愛事している?作品とか少女漫画に混じってありました
      「ん?何かおかしいぞ」と思いながら読み飛ばしていた当時


      基本は銀長髪美人受とか好きじゃありません
      それこと昔ながらの高貴な長髪病弱中性美人て感じで
      男前・つり目・ヤンキー・黒髪受け好きの私の好みに反する

      だけど、そんな私の萌嗜好を吹っ飛ばすぐらいに
      話が丁寧で美しく優しく静謐な良作でした

      また、葛西リカコの絵が繊細で美しい
      葛西さんの挿絵の本を最近たくさん見るのですが
      かわいさんのあとがきを読んで「とても丁寧に仕事する方なのだな」と思い
      こんなに丁寧に早く仕事をしてくれるなら
      作家さんも気分いいし、編集さんも使いやすそうだな〜と
      人気?の理由が垣間見えました
      前は特に好きな挿絵家さんじゃなかたのですが
      【お菓子の家】から気にいるようになって
      今回は純粋に「丁寧で繊細で美しいな」て思いました


      【饒舌に夜を驕れ】

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         「なんちゃってSAT」モノらしいです


        でも、かわいさんの筆力でBLなんちゃって度が低く感じました
        相変わらずお仕事描写が丁寧
        丁寧すぎるが故に「BLでここまで書く必要ないんじゃない?」てな
        感じのことも言われるかわい作品なんですが
        「テロリストのPラソル」「Mークスの山」とかのミステリーよりも
        硬めサスペンスの一般作品が好きだったりすると
        この仕事描写がBLなのにリアルな感じがよかったりします
        ちゃんとドキドキするんですよね
        王道&先読みできる展開なのに
        「ちゃんとテロを捕獲出来るのかな?」とBL関係ないところが面白かったり
        夜光花さんもそんな感じです
        「犯人は誰なの?」「過去にどんなことがあったの?」などと
        BLに関係ないお話部分が面白くなったりする
        ただ、人によっては「そんなのより二人の関係を書ききって」と思うでしょう
        そこがBLの難しい?ところですよね
        お話自体のクオリティ?面白さ?を高めることと
        BL的な面白さ(萌え)とのバランスが必要というか・・・・
        私はかわい作品が好きなんですが
        それは萌えよりも「文章が好き」というのが大きい気がします
        表現方法がBLよりも一般作品に近いんですよね
        なのでBL小説を今まで読んでこなくて、一般書籍(ラノベじゃなく文学系)が
        好きだった私としては読みやすい・・・・
        木原作品が一般作品ぽい文芸作品?だ!と思われやすいですが
        文章はBL小説の中で一番うまいかもしれないけど
        私にとって木原さんは「辛辣なBL小説」て感じです
        BL=ハッピーで甘いという図式が成立しないだけで
        結構作品自体はBLだと思います
        シリアスやサスペンス?や厳しい状況説明をしても
        その全てが結局「二人」に関係することで
        木原流BLを説明するのに必要な文ばかりなんですよね


        かわいさんや夜光さんみたいに
        「この話がなくてもBL部分はかけるよね」という
        悪く言えばBL的に不必要なお話
        良く言えば小説的にBL関係なく面白いお話
        ではなくって、木原作品は「全てBLとして必要なお話」
        なので木原さんがBL人気高いのがわかる気がします
        どんなに辛くて酷くて最低でも常にメイン二人に物語がむいてる
        なので私にとっては木原作品って
        「すごくBLな作品だな〜」と思っています
        かわいさんや夜花さんがBL関係ない話を書くのを想像できるけど
        (ミステリーやほのぼの系や時代物や和物など
         実際かわいさんはBLじゃない漫画の原作してますよね)
        木原さんは想像は出来るけどBL離れたときに
        その作品が面白のか?というとどうなんだろう〜って思ったりします




        で、今回のお話も仕事描写が結構あるので
        BL的な部分だけ読みたいと物足りない感じがあると思う
        結構、周りの登場人物が多いいし書き込まれているので
        二人の関係だけを追求するともっと心情を書き込んで欲しい!てなるかも
        かわいさんの作品は「いつ好きになったのか?」というのが
        たま〜に語られてない時があるんですよね・・・
        BL小説って親切で「受のここに惚れた」「攻のここが素敵」と
        ハッキリと好意が作者によって説明されている
        でも、一般作品って「読者に想像する余地」を残してる作品もあって
        「好き」「素敵」「かわいい」「かっこいい」とか言葉で表すのではなく
        ちょっと目を合わせただけだったり、少しはにかんでみたりなど
        行動や描写で登場人物が「好意を表して」いて
        それをどう取るかで「恋愛だった」「ただの同情」「友情に近い愛」など
        読み手によって感覚が違うのも面白みなんですよね
        ところがBLは「攻め受けが好き合うことが前提の話」なので
        そういう細やかな表現よりもダイレクトに恋愛になってしまうし
        読者はそれを求めてしまう
        (王道BLが私は好きなのでその気持ちもわかる)
        そんな中、かわいさんの作品は
        「たくさん説明しなくても二人の態度を見てればわかるでしょう?」と
        読者が作者の意図?を読み上げていく節がある気がします
        わかりやすい・文章で全て説明してくれている親切な小説になれていると
        「なんでちゃんと書いてくれないの?」「二人はどこで惹かれあったの?」て
        やっぱりなる気がしますし
        そういう説明されてる文のがBL読むにあたっては楽なんですが・・・・・
        文学作品とか≪良い読者≫って
        「書かれていないモノや作者が小説に込めたテーマをどれだけ読み取れるか」
        だと、私は思っています
        表面的な物語を追うだけじゃ本当に読んだことにはならないんですよね
        なので、自分の気分や年齢や経験によって
        読み返すたびに新しい発見があるのが私にとって良い小説かな?て思います
        面白い小説は近年たくさん出ていますが
        今でもソーセキやらダザイやらタニザキやら昔の文豪の作品が廃れない
        読み継がれていっているのは面白い小説だからというよりも
        読むたびに新しい発見がある小説だからかな〜
        かわいさんも【未成年】という作品で
        攻が書いた小説を主人公が読んだ時に
        「話を読むことはできたけど、あいつがこの小説で訴えたいことを
         俺は本当には読み取れない気がする
         どうすればちゃんと小説を読むことができるんだ?」みたいなことを書かれていて
        かわいさんがどういう風に小説というものを捉えているか分かった気がしました
        そういう小説がBL小説にとってイイとは言い難いんですが
        (BL小説はわかりやすくサクサク読みたい人が多いいと思うし)
        かわいさんの作品はところどころを表現がBLらしくない情緒?があって
        好きなんですよね〜






        そんなこと考えてBL小説なんて読まないわ!!!てな感じが多数だと思うので
        そういう意味ではこの作品も好き嫌いがでそうです
        まず、BLでアクションモノなのに地味なんです
        スパイ物・検事物・医者物・政治物・ヤクザ物とかBL的にお事件があって
        盛り上がりそうなネタを扱ってもかわいさんの作品て落ち着いている
        何というかBL話を盛り上げるために取り上げているのではなくって
        人物に沿った職業がソレだった・・・・みたいな
        まぁ・・・アレですよ
        サスペンス・ミステリー小説を読むと派手に書かれているものも
        ノンフィクション・ドキュメント・インタビューものを読むと
        内情は地味だったりしますしね
        「BLなんだからサービスしてよ!」という感じです
        私は全体にこのかわいさんのスタンスが好きなんですが
        BL小説的には華やかさや心理描写が足りなく感じるかもしれません
        (心理描写は足りなくないと上記の理由から思うんですが
         説明されないものはわからない・・・・て言う感覚で読むと
         足りないと思います)




        萌的には受けがかっこいい・・・・
        攻め並みに受けがカッコイイです
        私は強い受けが好きです
        せっかく男同士なんだもの男女間にはないものが読みたいじゃないですか!
        小さくて細くて白くて柔らかくて可愛い女の子はいますし
        ↑の特徴は女性的な長所で男性的な長所ではないんですよね
        そういう子がいいなら素直に女にいけばイイと私は思ってしまう
        長身・筋肉・バネ・強さ・硬さなど男特有の美しさってある
        女性では絶対マネできない手に入らない美しさです
        どうせ男同士なんだから、そういう「女にはない部分」に惹かれてほしい
        私はいつもBLにそれを求めています
        なので、冷静沈着文武両道俊敏さとしなやかさとナイフの扱いの一流さなど
        SATの能力が高く、身体的に恵まれ天性のリーダーシップがある攻め様と
        タメを張れる強さを持つ受け様に私はメロメロでした〜
        裏テーマ?が「攻×攻」だけあって
        受けがカッコイイのです・・・・
        もし拐われてもピンチになっても、自分でどうにか出来る技量があります
        「助けて〜」とシクシク泣いたりしません


        男惚れされるタイプの攻めはいますが
        受けもタイプの違うそういうタイプなんですよね
        そういうイイ男同士が過酷な仕事場で友情・厚情・ 欽慕・敬意など
        色んな情をもって接してく愛情に変化していくのが良かった




        とっても男らしい美形な受けはプライドが高いです
        なのに、攻められると恥ずかしながらも気持ちよくなっちゃうのがイイ
        ギャップがあるのですよ
        まさか可愛くないような奴が可愛く見えるなんて!という
        攻め様が優しいのにオヤジのようにエロいのが良かったな〜
        ガタイのいい攻め様ですが、受け様もそれなりに鍛えているので
        ちょっとやそっと無理しても壊れなさそうです
        慣れてるフリしてリードしようとするのに、結局二人で手探り?で
        男同士のはじめてのエッチをする過程も良かった





        受け様が襲って関係を持っち攻め様もノリノリだったものの
        「怪我した自分に同情して抱いてれた」と思っているので
        受けは攻めを避けまくります
        受けに対して愛情を自覚した攻めは追っかけ回します
        その結果、ホテルの最上階のいい部屋を取っちゃうあたりが・・・・
        攻めの愛情が深くて甘〜い
        それに対してダッシュで本気をかけて逃げるのが
        「ここまでされたら大人しくついていくしかない・・・」みたいな
        よくあるBL受けらしくない、諦めの悪さでよかったです
        いつも思うのですが、本当に嫌なら男同士だし殴り合っても抵抗すればいいのに・・・と
        男女だと力で叶わないかもしれないけど
        男同士なら万が一でもどうにかなるかもしれないのにな〜と



        崎谷作品だと攻め様が逃げる受けちゃんを追いかけるも
        「こんなに逃げるんだったらもう知らん!」と冷たくなって
        受けちゃんが泣きながら
        「本当は好きなの〜!!冷たくしてごめんね」すがり付き
        「しょうがないな〜。俺も好きだよ♫」
        てな感じの、攻めのツンデレ?行為があったりしますよね
        【しなやかな熱情】【しじまの海に浮かぶ月】【ねじれたEDGE】
        崎谷BL様式美として嫌いじゃないんですが
        私としては攻め様には逃げる受けはトコトン追いかけてほしい!!
        深〜い愛情で逃げても逃げても追いかけまくって欲しい!!
        そういう意味で、かわいさんや岩本薫さんや夜光花さんの攻め様は
        追いかけまくってくれるので好きだったりします
        今回も追いかけまくってくれました〜

        あげくにルチル文庫初の〇カメ酒が・・・・・
        まさかエロエロ作品じゃなく、かわい作品でこれに出会うとは!!
        完結後の短編でのお風呂エッチも甘くて良かったです〜



        かわい作品にしてはエロ多め
        「BLでのエロはなくてもいい、キスしたら次の朝ぐらいの感じで
        行為の前後の関係性が好き」みたいなことを
        昔、何かのあとがきで書いていたかわいさんだったので
        このエロさはちょっとびっくりでした
        BLの濡れ場って好みがありますが、私かわいさんの好きです
        榎田さん・和泉さん・木原さん・愁堂さんとかは
        好き嫌いじゃなくってなぜかあまりエロスを感じなかったりするので
        好みなんですけどね〜






        BLって結局、文体もカップリングもお話の作りも好みが大きいですよね
        例えば私なんかはどんなに良く出来た面白い&文のうまいBLであっても
        小さくて可愛い小動物みたいなピルピルした受けちゃんだったら萌ませんもん
        そしたら「出来はいいけど面白くないな〜」てなる
        今回は私はすごい面白かったです
        男らしい受けが好きな方にはおすすめ
        ちなみに私の好きな男前受け作品二作↓
        いつき朔夜【溺れる人魚】
        夜光花【銀月夜】
        こういう受けが好きな方は好きかも〜
        ちなみに3作とも黒髪単発ツリ目受けですね・・・・

        かわい有美子さん

        0
           BL小説家の中で一番好きな方です
          この方の小説を読まなかったらこんなにBL小説にハマらなかったかも


          最初読んだ時に
          「BLでもこういう文を書く方がいるんだなぁ」と思いました
          メチャクチャ文が上手いワケではないかな
          ただ文の上手さだけを取り上げるなら木原さんのが上手です
          かわいさんはBL作家の中では上手い文の方だけど
          特質して「小説的に上手い」わけじゃないかと・・・・


          作家の書く文って読者の好みによりますよね
          私は「この人すごく文もお話も総合的に上手」て思う方います
          (M本輝・A田次郎・M部みゆき・M浦綾子・M上由佳などなど
           BL作家さんのことじゃありません)
          読んでる時は夢中だし、感動して泣いてしまう場合もあるんですが
          「好きか?」と聞かれると
          「そうでもない・・・」んですよね〜
          新刊を楽しみにしたり何度も読み返したりはしない
          でも「面白い本・スゴイ本教えて」と言われたら
          自分の好きな作家よりも↑の作家さんを薦めます
          私の好きな作家さんはあまり一般受けしない気がするので


          でもBLの場合は「萌え」が大事だと思っていました
          文がイマイチでも好きなカプやシチュエーションだったら楽しいみたいな
          実際、全然読んだことない作家さんでも面白そうなシチュエーションや
          好きそうな見た目のキャラだと買ってしまったりします
          そういう場合はその好きカプ&好きシチュは楽しく読めるけど
          自分が苦手なカプ&キャラになると面白くなかったりします

          かわいさんはちょっと違う
          「夢にもあいみん」は私の苦手な小さくて可愛い受けだし
          「上海」「上海金魚」「いとし、いとし気持ち」は大人しくてウジウジした受けだし
          絡みでは受けの口調が女になったりするしで
          私好みの男前・ツン美人とかは出てこない


          では、何がいいのかと言うと表現力と
          作者が題材に扱う事柄に対して愛着があることがわかる
          ただ、小説の題材として扱うからキチンと調べたというよりも
          元々好きな事柄だから、調べるのも楽しく筆が乗るって書き方に思えます
          「東方美人」のスパイとベルリンの壁とロシアの政界情勢
          「いのせんと・わーるど」「疵」などの刑事・検察・議員の仕事
          「上海」「上海金魚」「いとし、いとし気持ち」の上海と京都の街並み
          「home」「透過性恋愛装置」「猫の遊ぶ庭」の建築物への愛
          (分かりやすくガウディとかじゃないあたりがいいなっと)
          私は読書が好きなんですが
          ただ話題作だから読む場合
          好きな作家だから読む場合と
          「宗教について知りたい」「ユダヤ人の歴史って?」
          「登山家の手記を読もう」「薬物って何だろう〜」とか
          興味があるものに対して読む時って感覚違うんですよね


          作者が題材に対してキチンと調べた時
          元々その取り扱うものに詳しい時などに
          必要のないほど詳し〜く書きすぎて文が重い場合がある
          (近年の崎谷作品の宝石商・ネットについての記述とか)
          それを読者に対してわかりやすく、且つ丁寧にやりすぎないで
          上手く小説の中に物語に必要な分だけ説明できる方もいます
          (小説的にまとめるのが上手い方です
          木原さんとか夜花さんとかはこういう部類)


          かわいさんも綺麗にまとめているんですが
          それだけじゃなくって、作者自身のBLとは関係ない部分での
          <こだわり><愛着><興味><賛美>を感じられるんですよね
          そのあたりの興味を持っているものが私の好みと被るので
          かわい作品が好きなのかもしれません
          「いとし〜」で京都の街並みから着物までかなり詳しく描写されていますが
          (いつもBLで着物エッチがあると「着物って汚れ取るの大変なのになぁ」と
           いらぬ心配をしたものですが、この話では汚してしまった襦袢を攻めが
           新しく綺麗に仕立て直してくるところとか「わかってるなぁ」と嬉し?かった
           またそれが受けに対して重荷になったりして心理戦にもなってるのがいい)
          興味のない方にとっては
          『二人の関係を早く進めて〜』
          『ラブラブが見たい!!』て感じみたいです
          (描写が細かすぎてBLとして面白くないと感じるらしい)
          ただ、自分で着物を着れる程度には着物が好きな私としては
          帯の色合いの合わせ方や半襟のさし色の仕方とか
          想像をした時にとても鮮やかなんですよね
          漫画・映画・ドラマ・ゲーム・アニメ・舞台など物語がある媒体は
          例えば「りんごがある」というだけで
          そのりんごが青いのか赤いのか
          皿に乗ってるのか、切られてるのか、食べかけナノが
          一発で映像で理解させる・認知させることができます
          ですが、小説においてはそれを文章で書ききってしまわなければ
          そのリンゴがどういう状態なのかわかりません
          そして、文で説明されたとしても見て感じることはできないので
          【文字を媒体として読者が想像】することによって
          初めてりんごはそこに存在します


          なので、その着物の色味や人物の佇まいが丁寧に書かれることによって
          想像喚起がしやすく、脳内で人物が動くたびにその着物の艶やかさが生きるのです
          ただ文字で物語を追うのではなく
          脳内で文字を喚起して人物たらしてめているのは読者なんですよね
          私の好きな一般の人気作家さんが
          「小説は書き終わった瞬間に作者の手を離れて読者のものになる」
          旨のことをおっしゃっていましたが
          最初は意味がわからなかったけど
          作者の手腕はどうやって読者に物事をリアルに伝えられるか?であり
          物語を構築していくのは読者なのかもしれませんね
          そういう表現力というものは
          ただ綺麗でわかりやすい文であることよりも
          『読者にどれだけ細部を感じてもらえるか?』にあるかと思っています
          そういう意味で細部を伝えるのに
          その事柄に作者自身が興味があれば、おのずと表現方法に
          ≪作者自身の感情≫が入り込み温かみであったり
          リアル感であったりが出るんじゃないかなぁ?と
          私の好きなものや興味の対象がかわいさんと似ている部分もあるので
          「あ、こういう風に思っているのだな」
          「この情景をこういう風に愛しているのか」と思うと嬉しかったりもするのです


          そして、それがおのずと表現方法にまで現れていて
          リアルだったり五感に訴えたりする気がします
          五感(見る・聞く・嗅ぐ・話す・触る)を文の中で感じられるというか
          「猫の遊ぶ庭」で主人公がプールに行き
          浮き輪の乗る受けちゃんに手ですくった水をかけるシーン
          さりげないんですがとても美しくて文の中で書かれていない
          攻めと受けが目線を合わして少しはにかんでいる様子
          ぎらつく太陽の日差し青い空に受けの白い肌の対比
          ひんやりと冷たい水と生暖かい真夏の空気
          たくさんの人のざわめきの中、そこだけが一種切り取られた空間
          そういう『書かれていること以上の情報』が込められていて
          私なんかは水の冷たさやプールの香りや強い日差しを感じられました
          「HOME」の受けの目じりのほくろに初恋の少女を重ねる所とかも
          淡い切ない美しかった思い出としての少女が
          ただそれだけの存在ではなく穢れなく純真だった少年時代の自分と
          受け自身の悲しいほどの不器用な愛情の純真さと合わさっていて
          何故、ほくろごときに執着してしまうのかが
          ただの「美しさ」「可愛さ」に惹かれているのではなく
          『今自分にないものを求めている』どうしようもなさとして伝わってきた
          「東方美人2」でお風呂での歌声が漏れ聞こえるシーンでも
          少し掠れた甘い声に篭るシャワーの音
          朝食を作る温かい香りとリラックスした空気
          それがスパイとして生きる男が一瞬だけ見せる無防備さ
          自分だけに見せる素の顔
          普段の冷たい非情の性格の中に隠れていた柔らかさ
          その優しさを持つが故の現実の厳しさが痛いほど伝わり
          受けのために家族も故郷も捨てる攻めの覚悟の重さが
          軽い甘い朝食のシーンにも感じられます


          作者が書き起こした文だけでなく
          その中でどれだけ読者が物語の背景や人物の感情を
          察知して感じて想像させられるか
          ただ紙の中の事柄ではなく、想像での肉付けができるか?が
          小説での表現力だと私は思っていますが
          かわいさんの文は大弁で
          語られていること以上のものを感じられるのが好きです
          (それはただ単に私がそう感じているだけかもしれませんが)
          BL作家でこの感覚があるのはかわいさんだけなので
          そういう意味で私の中では特別なBL作家さんです


          説明することは大変ですが慣れればたやすい
          (そこに技術と努力が必要ですが・・・・)
          表現することはとても難しいです
          たくさん文字を書いて説明してもいけないのです
          たくさん書いたからって伝わるとは限りません
          世界のM島さんや文化功労賞のU野さんも
          「文はシンプルに」というような事をおっしゃっていましたし
          シンプルな文で多くを語る方が難しい



          感受性と言うと大げさですが
          私の中でかわいさんはBL作家の中で唯一
          萌えとは違う部分のそういう文の情感自体が好きな作家さんです


          「いとし〜」の話ばかりになってしまいますが
          京都にさほど思い入れがない私でもこの本の中の京都は
          しっとりと情緒溢れて美しいのです
          細い路地の中にある店先で格子を占めて雨の京都での雨宿り
          夕暮れ時に都都逸を口ずさみ着物姿で下駄をならす若旦那
          とても印象的なシーンです
          (BL的には別のシーンがいいんですが)

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